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山下達郎「ARTISAN」(1991)

いよいよ本日、山下達郎さんのライヴに参戦致します。
昨年9月6日に、今回と同じくNHKホールに初参戦し、約3時間、70歳の達郎さんに圧倒されてしまいました。その時の感想はSteve Eatonの記事の冒頭にしたためておりますが、今回も恐らく同様に軽妙なMCと絶妙な音楽に酔いしれることになると思われます。

ということで、やはり予習も兼ねて達郎さんのアルバムを…。
こちらは私が社会人1年目の時に発表された、達郎さんの10枚目のアルバム。当時、同期の女性にこのCDを貸したりしたことが、つい昨日のように思い出されます。

このインパクトの強いジャケットはLA在住のポップアーチスト、アンドレ・ミリポルスキーに依るもの。本作発表前のライブアルバム「JOY」のジャケも彼が手掛けたものでしたね。

インパクトが強いといえば本作のオープニングナンバーの①「アトムの子」は最初聴いて、これはスゴいと思いました。
ドラムやパーカッションも含めて完全にすべて達郎さんの打ち込みサウンド。ただしコーラスには竹内まりや、村田和人、杉真理が参加。とにかく打ち込みとは思えない押し寄せて来るような厚みのあるサウンド、圧倒されますね。達郎さん自身が「ポイントはあくまでリズム・パターンと歌詞だから」と話している通りなんですが、だからこそこれは青山純さんのドラムで聴いてみたかったと当時から感じてました。
前回は演奏されなかったこの曲、アンコール前、最後に演奏されるらしい…。豪快なリズムを生で堪能したい。

染みるバラードの名作の②「さよなら夏の日」。
歌詞が味わい深いんですよね。特に晩夏に聴くと、より一層心に沁みます。
こちらは昨年も演奏してくれましたが、今回も演奏されるようです。この曲や「Your Eyes」は、実際に達郎さんの生歌で聴くと、達郎さんから空気の振動が伝わって、自分に染み入る感じが体感出来ます。

⑤「Tokyo's A Lonely Town」はThe Trade Windsの「New York's A Lonely Town」のカバー。
お聴きの通り、Trade Windsはビーチボーイズの影響を受けたコーラスグループ。この曲の作者でもあるヴィニ・ポンシアは後にキッスのプロデューサーとして名を馳せることとなります。
この曲、大好きなんですよね。達郎さんらしいカバー、そして完全に達郎さんの世界。どうしても聴いて欲しかったのですが、アップされた映像&音源でも、その世界観が伝わるかと思います。

テレビドラマの主題歌にもなった⑩「Endless Game」。
このイントロを聴いただけで、当時のドラマ「誘惑」を連想してしまいます。主演は篠ひろ子。TBS系金曜ドラマも懐かしいです。
本作ではこの曲と⑦「Splendor」のドラムは私が敬愛する青山純。
そういえばYouTubeには青山純さんを追悼する映像コンテンツが結構ありますが、その中で、純さんの初代ローディーの阿部薫が「絶対マネ出来ない青山純のプレイ」として「Your Eyes」を挙げられてました(←同感です)。

そして本作のエンディングは皆さんよくご存じの⑪「Groovin’」。
サンソンのエンディングテーマに長く使われてます。もちろんヤング・ラスカルズのカバー。
こちらはやはりオリジナルのラスカルズのバージョンが秀逸。原曲はけだるい日曜日の午後を音で上手く表現してます。グルーヴィンっていい言葉です。大学時代、帰国子女の彼女にこの言葉の意味を聴いたものです。もちろん達郎さんのバージョンもグルーヴィンです。

いろいろと懐かしいアルバムです。社会人1年目に聴いていた音楽、特にカラオケで歌っていたような曲は、今聴いても当時を思い出させてくれます。
ただ個人的には達郎さんのオリジナルアルバムは、これ以降はほどんは熱心に聴かなくなってしまいましたが…。

それでは今日の達郎さんのステージ、楽しんでまいります!!

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