見出し画像

Whitesnake 「Come an' Get It」 (1981)

最近初期ホワイトスネイクを見直してます。
私のホワイトスネイクとのオンタイムでの出会いは、コージー・パウエルのファンでもあったので「Slide It In」(1984年)が最初で、その後のアメリカ・リミックス盤、サーペンス・アルバムでのアメリカでの成功はまさに私の青春時代と重なる出来事でした。
ですからそれ以前の初期ホワイトスネイクは結構知らない曲も多く、聞き返すと新たな発見もありますね。そんな中の1枚、1981年発表の「Come An' Get It」は初期ホワイトスネイクの代表作ではないか・・・と思ってます。

このアルバムのジャケットとタイトルからピンと来る方は、音楽通だと思います。(有名な話ですが・・・)タイトルはBad Fingerの代表曲、ジャケットのリンゴはアップル社をモチーフとしたものですね。なぜなら本作はジョン・レノンの旧宅(「イマジン」を収録した場所として有名)で収録されたものだからで、この旧宅はリンゴ・スターがスタジオとして買い取ったものなんですね。

アルバムプロデュースは御馴染み、マーティン・バーチ。メンバーはデイヴィッド・カヴァーデイル、ギターはミッキー・ムーディバーニー・マースデン、ベースはニール・マーレイ、キーボードはジョン・ロード、ドラムはイアン・ペイスです。

アルバムタイトルトラックであり、本作1発目の①「Come An' Get It」は驚くほど普通のロックです(笑)。
イントロからバッド・カンパニーっぽいんですが、ギターリフはそれほど魅力的でないし、デイヴィッドのヴォーカルも抑え気味。でもこの曲、ひょっとしたらアメリカでの成功を狙った作りだったのでしょうか。後のホワイトスネイクの動きを見ると、なんとなくそんな気もしてきます。

ということで私は1曲目には肩透かしを食らったのですが、2曲目に狂喜乱舞。②「Hot Stuff」、これがホントに熱い!
ブレイクでのイアン・ペイスの3連フィルとそれに続くジョン・ロードのキーボードソロ・・・、熱いですね~。そして段々とデイヴィッドのヴォーカルも熱を帯びてきます。この曲はヘッドフォンで聴くと、デイヴィッドのヴォーカルが魂のヴォーカルのようで、熱く胸に響いてきます。

ホワイトスネイクの中でも有名な1曲、そして本作中、恐らく最も人気が高い曲が③「Don't Break My Heart Again」でしょう。アルバムで聞くと、②の熱いロックから、ちょっとブルージーな憂いを帯びたこの曲への流れが大好きです。またここでの軽快なイアンのフィルインもいいですね。
アップした映像はホワイトスネイクにしては珍しいPV。もちろんエア演奏ですが・・・。でもこの当時のメンバーもこうして映像で見るとスゴイ。ジョン・サイクス&コージー・パウエルもいいですが、バンド単位で見ると、やっぱり初期ホワイトスネイクもいいですね。そしてこのメンバー・・・、最高です。

A面最後、これまたノリノリのロックンロールナンバー。メンバー全員の共作の⑤「Wine Woman And Song」
あ~、これなんか絶対ZEPのロバート・プラントなんかが好きそうですね。ジョン・ロードのホンキートンク調のピアノが光ります。
アップした映像のバンドメンバーを見たら、ドラムはコージー、ギターはバーニーではなく、メル・ギャレー。ベースは二ールでなく、コリン・ホッジキンソン。つまり「Slide It In」制作当時のメンバーですね。どうりでツーバスの鳴りがうるさいと思った(笑)。

B面トップの⑥「Child of Babylon」はレインボーにも似た組曲風ロック。こうしたナンバーでのデイヴィッドのヴォーカルは迫力がありますね。

⑦「Would I Lie to You」なんかを聴いていると、この後に発表される「Slide It In」に収録されていてもおかしくないなあと感じます。
つまりこのアルバムにはアメリカ進出の気配が随所に感じられるのです。初期ホワイトスネイクのブルージーなカッコよさと、ちょっとアメリカナイズされたポップさが同居したアルバムなんだなあと。
この曲のPVを発見しました。やっぱりカッコいいなあ。

どうですか。なかなかの佳作ですよね。それにしてもデイヴィッドのヴォーカルの色っぽいこと。そしてすごい迫力です。彼が未だに現役であるということもスゴイですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?