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ブレッド&バター「Monday Morning」(1980)

Official髭男dism(通称ヒゲダン)の新譜がなかなか聴き応えがあります。このブログでご紹介することには違和感を感じてますが、いずれアップするかもしれません。日本のバンドも日々進化していっていますね。
ということでここ数日はヒゲダンとこちら、ブレッド&バターの夏の名盤「Monday Morning」を聴いております。

以前、本作の前の作品「Late Late Summer」はご紹介済ですが、こちらと本作、次作「PACIFIC」のアルファ三部作は夏・海の定番アルバムとしても有名ですね。
ブレッド&バターのヴォーカルは好き嫌いが大きく分かれそうですが、本作はブレッド&バター+パラシュートのメンバーの素晴らしい歌と演奏が楽しめます

本作の参加ミュージシャンは以下の通りです。音が想像出来ますね。

Electric Guitar : 松原 正樹、今 剛
Acoustic Guitar : 笛吹 利明、吉川 忠英、松原 正樹
Drums : 林 立夫、渡嘉敷 祐一
Bass : Mike Dunn、高水 健司
Keyboards : 安藤 芳彦、小林 泉美、佐藤 準、難波 弘之、坂本 龍一
Percussion : 斉藤 ノブ、Pecker

特に私の大好きな松原正樹さんがアレンジも手掛けている曲が多く、かなり爽やかなテイストとなっております。ちなみに松原正樹さんのギターというと、初期松田聖子の楽曲や松山千春の「長い夜」が思い浮かびます。乾いたギタートーンが特徴ですね。
それではまずはウエスコーストロック風な①「Hold On」をどうぞ。
アレンジはDフォスター&Jグレイドンのエアプレイからの影響が大きいですね。湘南の海岸でのワンシーン…、歌詞はお子様ポップス風なものなんですが、この歌詞と楽曲がマッチしてます。

アルバム・タイトルの②「Monday Morning」はどこかで聴いたことのある楽曲。
ランディ・ヴァンウォーマーの(邦題ですが)「American Morning」にそっくり…。というかこの曲にインスパイアされて作った楽曲でしょうね。
彼女と湘南を過ごした場所を、名残り惜しく去っていった僕…、別れたわけではない…。山上路夫が作った詩に、岩沢幸矢が素敵なメロディを付けております。

ヨット賛歌の③「クルージング・オン」。
こちらは城ヶ島やら式根島といった、完全に湘南のワンシーンを連想させる歌詞で。ヴォーカルが頼りないのが(個人的には)残念ですが、こちらも松原正樹のアレンジが秀逸。本当にクルージングしているような感じになります。またエンディングにかけてのタイトなドラムが心地いいし、この曲はインストパートが素晴らしいですね。

軽快な⑥「Japanese Woman」は松原正樹のアレンジらしく、かなりシティポップ風。キレのあるカッティングギターと、伸びやかなギターソロ。松原さんらしいギタープレイです。間奏のクールなキーボードソロも気持ちいい。ブレバタがシティポップに括られるのも、こうしたバックのパラシュートの演奏に拠るところが大きいと感じます。

⑧「Paradoxical Love」が一番パラシュートらしい演奏かもしれません。
かなりアーバン・テイストというかブラックミュージックからの影響が窺える楽曲です。ブレバタにしては珍しいタイプの楽曲かもしれません。
このファルセットが気持ち悪いという方もいらっしゃるかもしれませんが、それさえ気にならなければ、かなりAOR指数の高い、聴き応えのある楽曲です。

エンディングはブレバタらしいメロディアスな⑩「Let Us Love
このAメロからの日本人好みのメロディ、ギターソロやサビでも聞かれるジェイ・グレイドン風なギター。聴き応えあるバラードです。

お盆休みの連休中に合うものと思いピックアップした名盤ですが、結構好き嫌いが大きく分かれそうなアルバムです。

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