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Cream「Disraeli Gears」(1967)

エリック・クラプトンの来日、大いに盛り上がってますね。
個人的には大人のロックに転身してしまったクラプトンの音楽は、あまり聴いていないのですが、やはり未だに60~70年代のクラプトンは愛聴盤のひとつとなっております。

その名盤の中の1枚、クリーム時代の1枚をピックアップしました。
クリームのドラマー、ジンジャー・ベイカーのドラムはあまり好きではありません。彼のバタバタするドラミングはどうも好きになれないんですよね。アフリカン・リズムをベースしたドラミングを、クリームというブルース、ハードロックバンドに持ち込んだ功績は大いに認めるところですが…。

邦題「カラフル・クリーム」。セカンドアルバムですね。もちろん印象深いジャケから連想した邦題と思いますが、時代背景なのでしょうか。実にサイケなジャケですよね~。プロデュースはフェリックス・パパラルディ。エンジニアはトム・ダウド

アルバムトップはブルース・フィーリング溢れる①「Strange Blue」。エリック・クラプトンとフェリックス夫妻の共作。リード・ヴォーカルもエリックです。ちょっと裏声気味なのはご愛敬。アドリブを延々と弾きまくるような楽曲ですが、ここではかっちり3分以内に収めてます。
アップした映像を見ても分かる通り、ジンジャー・ベイカー…、既にこの時点で老けてます(笑)。歳を計算したら、この時、28歳、嘘でしょ⁇

クリームの代表曲、②「Sunshine Of Love」はここに収められてます。ロック・ファンなら、この曲嫌い!っていう人、あまりいないでしょうね。ジャック・ブルースとエリックの共作。ここでのジンジャーのドラミングは、アフリカン・リズムを取り入れた、ヘビーなドラミングで、カッコいい。
クリームの3人は(当然ながら)仲違いをして、あっという間に解散してしまうのですが、何度か再結成してます。アップした映像は2005年の映像。もう3人とも立派なお爺さん。こういう映像をみると、楽曲は激しいですが「ほっこり」します。でもジャックもジンジャーも、もうこの世にいないということが信じられませんね。

実は本作で一番驚いたのが④「Dance The Night Away」。ジャック作の楽曲ですが、何と言ってもエリックの12弦ギターがバーズっぽい。当時、ラガ・ロックって流行ってましたからね。でもクリームがラガ・ロックやっていたとは。

⑥「Tales of Brave Ulysses」、邦題「英雄ユリシーズ」、この曲、次作に収録される「White Room」にどことなく似ています…。エリックの作品ですが、エリックはラヴィン・スプーンフルの「Summer In The City」に着想を得たらしい。スリリングな展開は確かに似ています。リード・ヴォーカルはジャック。

ポップでハードな⑦「SWLABR」は人気の高いナンバー。このタイトル、「She walks like a bearded rainbow」の頭文字から取ったとのこと。ブルース中心のクリームは取っつきにくいという方も、この曲には少しくらい親しみが湧くのでは。

最後、敢えてエンディング・トラックの⑪「Mother's Lament」をアップしておきます。トラッド・ソングらしいのですが、ピアノをバックに3人が楽しそうに歌ってます。これ、何も知らずに聴いたら、クリームって分かりませんね(笑)。

あの時代のパッションを感じさせるアルバムです。

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