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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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#カントリー

Linda Ronstadt「Silk Purse」(1970)

個人的にカントリーロックの祖、マイク・ネスミスが大好きなのですが、今回はそのマイクの楽曲を採り上げたリンダ・ロンシュタットをご紹介。 といっても私自身は彼女が在籍していたストーン・ポニーズのことはあまり知らず。イーグルス結成のきっかけとなった1972年発表の「Linda Ronstadt」以降、その後のアサイラムから発表されたアルバムしか聴いてませんでした。 本作は「Linda Ronstadt」の前作、1970年に発表されたセカンドアルバム。このアルバムの存在を知ったとき、

The Byrds「Untitles」(1970)

バーズ・・・。一般的にはあまり知られていないし、知っていたとしても「Mr.Tambourine」や「Turn Turn Turn」あたりが有名で、本作を含め、バーズ後期の作品は埋もれた存在かと思われます。 私も以前はせいぜい1968年発表のカントリーロックの名盤「Sweetheart Of The Rodeo」止まりで、以降のバーズ作品は完全にスルーしておりました。 ところが数年前にたまたま録音してあった本作を耳にして以来、本作を見直しております。 バーズはメンバーの入れ

Michael Nesmith「Magnetic South」(1970)

モンキーズのマイク・ネスミスの訃報に接し、多くの方はモンキーズのマイクは知っていても、彼のソロ作品の存在まではあまりご存じないと思われます。彼の素晴らしい作品を継承していくことが、ファンであった私の使命でもありますので、彼の最初のソロ作品をご紹介致します。 1969年、ピーター・トークが脱退し、既に死に体であったモンキーズは3人組としてアルバムを発表します。それが「Present」です。詳細はリンク先のこのアルバムの紹介記事をご参照頂くも、実質はマイクが音楽的なイニシアティ

Area Code 615「Trip In The Country」(1970)

私の洋楽との出会いはモンキーズがキッカケ。再放送で放映していたモンキーズ・ショーを見て、そこで演奏される数々の音楽に惹かれたのでした。 メンバーの中でとくに大好きだったのが先日亡くならたマイク・ネスミス。モンキーズの楽曲で一番好きな楽曲は…というと、多くの方が「Daydream Believer」や「I'm A believer」を挙げると思うのですが、私はマイク作の「Listen To The Band」や「Good Clean Fun」なんかが大好き。 その2曲、実はナッ

Nitty Gritty Dirt Band「Uncle Charlie & His Dog Teddy」(1970)

ニッティ・グリッティ・ダート・バンド(以下NGDB)。長いバンド名です。彼等との出会いは中学生のとき。たまたまラジオから流れてきたNGDBのヴァージョン「All I Have To Do Is Dream」(原曲はEverly Brothersですね)に感動し、即アルバム「Dream」を購入しました。 あれから40年近く経ちますが、最近彼等の名アルバム「Uncle Charlie & His Dog Teddy」を聴く機会があり、改めて感動してしまいました。このアルバム、以

Michael Nesmith「Nevada Fighter」(1971)

もはやマイケル・ネスミスといっても、よほどのマニアの方でないとご存知ないかもしれません。 元モンキーズのメンバーで、モンキーズの4人のメンバーの中では、ピーターと共に生粋のミュージシャンだった人物。ちなみにモンキーズとは60年代に活躍した、ビートルズに対抗すべく、アメリカのショービズ界の重鎮等が仕掛けた作られたアイドルバンド。楽曲の殆どは外部の有能なライターによって書かれたもので、どの楽曲もクオリティが高いものなのですが、アルバムの中には数曲、マイクのオリジナルが収録されてま

Gram Parsons「Grievous Angel」(1973)

モンキーズのMicheal Nesmithが大好きで、その影響からカントリーロックは昔からよく聴いております。カントリーロックで絶対に外してはいけないアルバム、それが本作ですね。 カントリーロックの祖、グラム・パーソンズは1973年9月にアルコールと麻薬の過剰摂取により亡くなってます。つまり本作は遺作であり、本作が発表されたときには既に彼はこの世にいなかったのです。 しかも26歳と短命で、ソロの作品も本作を含めて2枚しかありません。ソロとなる以前はインターナショナル・サブマ

Emmylou Harris「Elite Hotel」(1975)

リンダ・ロンシュタットやマイケル・ネスミス、イーグルスといったカントリーロックの系譜を見ていたら、重要なアーチストをご紹介していないことに気付きました。エミル―・ハリス…。グラム・パーソンズのデュエット相手としか認識しておらず、実はアルバムも殆ど聴いておりませんでした。 今回ご紹介するアルバムは、彼女自身のセカンドアルバム(ホントはサードアルバムですが、ファーストはあまりカウントされていないことが多いですね)。特にバック・オーウェンスやビートルズのカバーを聴いて、コレはいい

McGuinn, Clark & Hillman「McGuinn, Clark & Hillman」(1979)

とても寒くなってきましたが、この時期になると妙にJ.D.サウザーの歌声が聴きたくなってきます。なので今回はサウザー・ヒルマン・フューレイ・バンド(以下SHHB)のセカンド辺りをチョイスしようと思ったのですが、似たようなバンドの貴重な映像を発見し、それがなかなか興味深いものでしたので、今回はそちらをご紹介致します。タイトルに記載の通り、マッギン、クラーク&ヒルマン(以下MC&H)です。 SHHBとMC&Hに共通メンバーはクリス・ヒルマンですね。SHHBが、アサイラムのデヴィッド