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怒りをパワーに

実家に帰りたくない理由がいろいろある私だけれど、最近本当に嫌なことがある。

それは、帰省のたびに母から「太ったでしょ」と言われることだ。


実家にいた頃、私は156cm46kgと、あばらが浮くくらいの体型だった。

特に運動はしていなかったし三食きっちり食べていたけれど、それでも高校時代からの体型をキープできていた。今考えれば、若さのなせるワザだったと思う。その代わり、バストは頑張って寄せて集めて上げてもBカップがやっとで、そちらのコンプレックスの方が強かった。

社会人になって一人暮らしを始め、食事時間が不規則になったことや外食が増えたこと、それから仕事のストレスなんかで、私はだんだん体重計に乗ることを避けるようになった。実際、家に体重計はなく、年に一度の健康診断でおそるおそる測っていただけだ。

なので、体重が増えた・見た目にもふっくらしたというのは、事実だ。だから最近は、本格的な食事制限はしていないが、できる範囲でリングフィットしたり階段を使ったり、お菓子や甘いジュースも我慢したりといった体型改善に励んでいる。お腹のお肉は図太く居座っているけれど、ほんの少しくびれもできて、鏡の前に立って小さくガッツポーズする日々だ。


「言いにくいことをはっきり言ってくれるのは親くらい」というのも、確かにそうだと思う。でもそれにしたって、言い方や頻度があるってもの。

盆暮れに帰省して、そのたびにチクチク言われるくらいなら受け流せる。でもこのところ、法事の関係でほぼ毎月顔を出していて、そして必ず一度は母に言われてしまうのだ。「お母さんも人のこと言えないけど、大丈夫?」「見ない間にムチムチしちゃって」。あげく、久しぶりに会う親戚や近所の人にまで「こんなにふっくらしちゃって」と紹介される始末。食事時には、もういらないと散々言っているのに「あれ食べなさいこれもそれも」と言うくせに。

百歩譲って、「バランスのいい食事してる?」とか「運動してるの?」なら健康を心配してくれていると思える。でもそうではなく、毎度毎度「太った、太った」と言われるとつくづく嫌になってしまう。たとえ、自分も似たような体型だけど、と前置きしているとしても。

そんなことは自分が一番わかっているし、些細だけど努力もしている。一か月やそこらでぽっこりお腹が平らになる方法があるなら、教えてほしいくらいだ。


怒りや悲しみといったマイナスなエネルギーは、内に向かうと自分を責め、詰り、際限なく自分を消耗させてしまう。

しかし、それが外に向かうとなると、爆発的な破壊力を持つ。ーー絶対に見返してやる、もっと輝く自分になってやる、という強い意志で。

先月は、自分なりにリングフィットを頑張った。理由はただひとつ、月の初めの法事で、礼服を着た姿を散々いじられたからだ。

筋トレも体質改善も、一朝一夕で成るものではない。でも、筋肉は絶対に裏切らない。

堂々と母の前に立つために。

そしていつか、夢のワガママボディになるために。

今日も明日も、リングと共に自分の限界に挑むのだ。


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