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好きな人の「変化」を好きになれる?~テセウスの船~

テセウスの船の話。
『年月が経ち、船の腐った木材は徐々に新たな木材に置き換えられていき、最終的には当初使われていた木材はもうどこにも残っていない。全部の部品が置き換えられたとき、その船が同じものだと言えるのか。』

ここで、アリストテレスは全ての事物の在り方は質料因・形相因・作用因・目的因の4つで説明できると、四原因説を唱えた。まあ、細かい話は調べてください。

何が言いたいかというと、
テセウスの船問題において、何か正解が1つあるわけではなく、「変化」していくもののどこに価値を見出しているか、何をもって物事を定義するか、様々な考え方があり、そのすべてを支持することも否定することもできるということ。

では、ここで考えたいことの本題へ。

単刀直入に言うと、
好きな人が「変化」したとしても、それでも好きですか?
という疑問。
ここでは、主観的に考えて”良い”と思える変化も”悪い”と思える変化も、ひっくるめて「変化」という言葉で表現しよう。

好きな人自身、もしくは、好きな人と自分との関係性は、時間とともに多かれ少なかれ変化するもの。それでも、「好き」と思える気持ちの正体はなんでしょうか?

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ずっと変わらない”ここが好き”があるのか。
それなら、その人の”ここ”がなくなったら好きじゃなくなるのか。

その人と一緒に過ごした”思い出”がそう思わせるのか。
それなら、”思い出”を積み重ねることができれば、結果誰でもいいのか。

最初の好きと今の好きは違うけど、でも結局好きだから良いじゃないか。
それなら、最初の自分と今の自分は同じ人の中に括られた別のものを好きになっているということか。なんか浮気じゃないけど、浮気っぽい。
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今挙げた3つはきっとどれも間違いで、どれも半分くらいは正解だろうと思う。でも、これ以上紐はほどけないのである。どこかの紐を緩めようとすると、別のどこかが絡まるようにできている。

「その人のどこが好きなの?」
「どうして、その人なの?」
という質問。
時間軸を考慮しようとすると、とても難しい質問。
テセウスの船よりも難しくないかい?

どうしてかは分からないけど、結果こうなっていて、その今が居心地がよくて、幸せだからこのままなのだと。良いことか悪いことか、どれだけ考えても、ここに落ち着いてしまう。

「変化」とはなんだ?
ありとあらゆる「変化」を自分の好きなように解釈し、うまく付き合っていくためには、人はどんな信念を持つべきなのだろうか。


~追記~
ぜひ、コメント欄も読んでください。
とても良いお話を聞くことができました。

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