傍(で)観(ていてくれる)者

元気がない人に元気を出せと言うのは酷な気もするので、思い出せと言うことにする。元気を思い出してください。
そこには、だれがいましたか。

蒼いブルー『僕の隣で勝手に幸せになってください』

ハッとした。ドキッとした。
そして、冷え切ったからだが、心から温まっていくのを感じた。


大学三年の春から夏に季節が移り変わる頃

大学三年と言えば、民間企業に就職する人はインターンシップ、公務員を目指す人は公務員試験の勉強と、学校の講義を両立しながら、各々が日々夢のために努力している真っ只中。


……じゃあ、私は?

私は何を頑張れてる?


そう自問自答して、自分のことを嫌いになってしまっていました。


公務員試験のために予備校に通い、先生がくれたレジュメを見返す私
法科大学院に推薦入学するため、毎日学校の予習復習をしている私

どちらも頑張ろうと欲張って、キャパオーバーになって、不器用だから、中々上手くできなくて、大切なお友達や家族にイライラしちゃったりして。


自分にいっぱいいっぱいになって、自分が嫌になって、もう生きるの大変、私には向いてない、無理だよってなってた。

そんな時、蒼いブルーさんのこの言葉を思い出した。


「元気を思い出す」


思えばいつも隣に母がいてくれたと思う。
朝日が昇るまで勉強している私を、眠い目をこすりながら、たまに我慢できなくて寝たりしながら、それでも一緒に起きていた。
学校に行く前は、あったかいお味噌汁をつくり、
「今日も一日頑張ってね。無理しないでね」と言ってくれた。
泣きたい夜は、一緒に泣いてくれた。
私の夢を、真剣に聞いてくれた。
ずっと、傍にいてくれた。


そして、幸せなことに、傍にいてくれたのは、母だけじゃなかった。

学校や予備校には、
一緒の目標に向かって共に頑張る仲間がいた。
一緒に講義を受けて、そんな話どこで聞いてきたの?と言いたくなるような噂話をしてくれたり、皆からあまり好かれていない教授の真似をしたり(これが恐ろしく似ていない)、私の大好きなお菓子をくれたりして、
私にいつも元気をくれる友達がいた。

その時間は、枯れた土に澄んだ水が降り注ぐが如く、今まで感じたことのないくらい気持ちのよいものだったと記憶している。



傍にいてくれるって、すごいね
”傍”って、幸せを運んでくる
蕎麦はアレルギーだから食べたことはないけれど、
傍という言葉のもつ暖かみはとても好きだ。



私は、私だけで生きることができないのを知っている。
そして、何人も、己だけで生きることができないだろうということも知っている。


これから先、くじけそうになって、全てがどうでもよくなってしまうような夜が、何度訪れるだろうか。
明けない夜はないという言葉にすがる日々を、何度経験するだろうか

それでも私は、きっと大丈夫だと言える。

だって、
私には、みんながついてる。

そして、みんなには、私がついてる。ついている。


夢の話なんて、夢を見ている時に語ってもどうにもならないし、夢を見ていない時に語っても、やっぱりどうにかなるものでもないので、もうそろそろ寝ようと思うが、

今はただ、みんなに支えられながら、頑張っていけるって思っているよ



ありがとう。ありがとう。

そう思った、大学三年の秋

yuu.

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