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頼るって何ですか

頼っていいよ、とか
頼ってほしい、とか言われますが。
そもそも頼るって何ですか。
どこまで頼っていいのですか。

学校の教室でも塾でも孤立し、唯一の居場所が部室だったとき、親に塾を辞めたいと言うと「その程度で辞めると言うな」と叱責されました。
酷い憂鬱で日常生活もままならなくなったとき、養護教諭にそれを伝えると「誰にでもそういうのはあるよ」と言われました。
元彼に看護実習が厳しいのだとLINEをすると「がんばれ」という返事だけが返ってきました。

最初は皆「いつでも頼ってね」「悩み事、困りごとがあったらすぐに言ってね」と言ってくれました。それでもやはり、こうなるのです。
内容を変えようと、タイミングを変えようと、最終的には同じ結果になるのです。

何十回と繰り返したおかげで、私はすっかり人に頼ることを恐れるようになってしまいました。頼ってね、という言葉をあてにして傷つかなかったことがないのですから。
もしかしたら今度は大丈夫かもしれない、と思って突き放されるより、最初から他人を頼らずに一人で耐える方が痛くないのです。元々の痛みに加えて「またダメだった」という痛みが加わらないから。


期待しすぎ、なのでしょうか。
頼りすぎ、なのでしょうか。
それすらも分からなくなるほど、こうして生きているだけでも精一杯なのです。死なないでどうにかやり過ごす毎日なのです。
孤独は良くないといいますが、では誰がそばにいてくれるのでしょう。

あなたがそばにいてくれるのですか。
そうではないでしょう。
だから今日も私は口を噤むのです。
何でもないよと笑うのです。

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