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リハビリで見るべき〜血液データ編〜

おはようございます!ゆういちです。この記事は10分で読むことができます💡

本日のPHYSICAL ONLINEではリハビリ前に確認すべき血液データ編をお届けします!

普段から患者さんの状態を把握するためにカルテを見たものの、各種検査データや薬、点滴など確認した情報は山のようにありますよね。

そうするとあまりの情報の多さに、何を確認すればいいか途方に暮れたことはありませんか? 

学生さんとかで実習に来ると余計にある意味トップダウンで見ることができないため余計に時間がかかってしまうと思います。

また特に血液データは項目が多く、苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか?

今回は患者さんのより正確な評価のために、リハビリで優先して確認しておきたい血液データについて紹介しようと思います😊

そもそもなんで血液データが必要なのか?

私たちの目、つまり外見からの評価(視診や触診)では症状の原因になかなかたどりつけません。

そんなとき、血液データがあれば、全身状態を確認するための大きな助けになります。

例を挙げてお伝えすると、足の親指に腫れがある患者さんがいたとして、尿酸値が基準よりも高ければ、痛風の可能性が考えられます。

このように外見だけであると、晴れている。というまでで終わってしまい、外傷によるものかと思ってしまいがちですが、実際に血液データを見ることで体の内面と外面から推論を立てることができるため重要となってきます。

リスク管理にも役立つ!

血液データの確認はリスク管理の観点からもかなり重要になってきます。

例を挙げると血小板数が基準を下回る場合には、止血に時間がかかることが予測できます。

カリウムの濃度が高ければ、不整脈を起こしやすい状態である可能性が、ナトリウムとカリウムの数値をみて日を遡って比較すると体水分のイン・アウトの量を知ることができ、脱水でないかを把握することができます。

このように血液データをあらかじめ確認することで、評価の妥当性向上や、患者さんのリハビリ中におけるリスクを減らすことができるのです💪

栄養状態を知るヒントになる!

リハビリで行うことの多い歩行練習や筋力増強トレーニングですが、実施する前提として、栄養状態の確認は必要不可欠です。

ただ筋トレをやって筋力は上がるわけではありません!

なぜなら、低栄養状態で運動負荷を上げれば、逆に筋力の低下を招きかねないからです。これは、良いことをしているのにかえって逆効果に繋がるので注意しなければなりません。

また総蛋白(たんぱく)とアルブミンの数値は合わせて確認し、正常値を下回るようであれば栄養不足を考えましょう。逆に高値であれば、体内の水分量低下のため、血中濃度が高い可能性があり、脱水症が疑われます。

低栄養時の対策としては、まずは患者さんがきちんと食事を摂取できているかを調べます。もしできていなければ、なぜ摂取できないのかまで考えてみると背景が読み取れてきます。

また、食事をきちんと摂れているにもかかわらず低栄養状態なのであれば、そもそもの摂取量が不足している可能性もあるため、看護師や管理栄養士と連携を取りながら、栄養状態の改善に努めると良いです✨

確認しないとリスク(高)の数値とは?

まずは術後のリハビリでよく確認しなければならない数値として、炎症反応の指標であるCRP(C反応性蛋白)とWBC(白血球数)があります。どちらも基準値を超える場合、体内の炎症が疑われるものです。

CRPは現在の身体の状態が数値に反映されるまでに1~2日かかることや、肝障害やステロイド治療中の患者さんは数値が実際より上昇しにくくなる傾向があるため、注意が必要です。

つまりその日の運動負荷量には十分留意する必要があります。

WBCは数値に反映されるまでの時間差が少ないという利点がありますが、強い炎症では逆に数値が下がることもあり、CRPとWBCを関連づけて確認する必要があります。

ヘモグロビン、ヘマトクリット、MCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球血色素量)、MCHC(平均赤血球血色素濃度)の数値が基準を下回る場合は、貧血の疑いもあるため注意が必要です。

整形の術後でよくありますが、翌日から歩行器歩行を開始しても良いですよ!となったときに立位や歩行時にめまいによる転倒のリスクが発生する恐れがあります。

このように未然に防ぐことのできる事象はできるだけ回避できるように準備が非常に大事になってきますので、十分注意してリハビリを進めましょう。

まとめ

上記の内容を下記の5行にまとめました!


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いかがだったでしょうか?

今回は、血液データの確認の大切さを知っていただくために抜粋して書かせてもらいました。

リハビリでは手術をしたり、そもそも内部疾患を罹患している患者さんが多くいらっしゃいます。

入院患者さんの採血は基本的に早朝に行う理由として、一定の条件で設定して患者さんの経時的変化を比較するためと言われています。

血液データの推移はその日やその日以降の体調に左右する恐れがあるため、異常値だけでも確認する価値はあるのかと思います。

患者さんに無理のないリハビリができるといいですね。


拙い文章ではありますが、最後までお読みいただきありがとうございました😊


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