ライター塾4回目の振り返り
企画書のフィードバックから
前回出た宿題は、恒例のレポート記事と自己分析ノートに加えて「江角さんのインタビュー記事のための企画書を書く」だった。
その企画書を書いてみた感想のシェアの後、「企画書を書くには」という形でさっそく企画書のフィードバックが始まる。
まずはペアになって、お互いの企画書を読んで気づいたことを伝え合った。
この時もすでに私の企画書のぼんやりさに気づくことができたが、その後の江角さんから朱入れとフィードバックで、大事なことをすっぽり抜かしていたことに気づく。
それは「読者にとってどんなメリットが生まれるか」ということ。インタビュー記事のゴール。
読者のイメージはしたつもりだった。そして、インタビュイー(インタビューの対象者)がどんな人で、だからどういうことを聞きたいかの大枠を書いたつもりだった。
まず、そもそも「つもり」だらけ。
読み返すと全然伝わっていないというか、言葉にできていなかった。
さらに大事な読者へのメリットは書いてもいなかった。
企画書と記事は違うけれど、「読み手に想像させる」文章になっていた。
何よりも、ゴールが抜けていたこと。企画書に明確なゴールを書こうという気持ちが抜けていたことに気づいた。
企画書のゴールは読者のメリットがわかること。そして媒体の意図に沿ったものになっているということ。そうしないと企画が通らない。
仕事としてのライターは、読者が求めるもの、編集者が求めるものにいかに寄り添えるか、それをできることが仕事としてのライターであるということも教えていただいた。
また、企画を立てることを考えた時、ライターになったらどんな仕事をしてみたいのか?
どんな媒体で書きたいのか?
ライターとして仕事をすることを考えさせられる時間だった。
いよいよ、インタビュー講座
今回も江角さんのお話を聞く、学びの時間から。
インタビュー・取材とは、ということから始まり、アポ入れのやり方、質問リストを作ること、取材に持っていくものや、取材の際の話の引き出し方のコツまで、今回も具体的で実践的。
具体的なお話はもちろんとってもリアルで参考になった。
それ以上にぐさっときたのが、話の引き出し方のコツの中で出てきた「自分の想定内のことからしか(事前の)質問は出てこない」ということ。
記事の本筋を考えておけば、事前の質問リストを消化するだけでなく、質問が飛んでもいいということ。
想定を超えたところにこそ、記事のかけらがあるということはとても大きな発見だった。
もう一つはインタビューを「一緒に作る」という考え方。
聞き手の私だけ頑張るということではないということ。
相手(インタビュイー)がいて、そして時には周りにいる他の人(カメラマンさんなど)がいて、その場にいる人たちで一緒に作るということ。
私から質問が途絶えてしまっても、相手が話してくれたことから話がさらに広がること、質問が始まることもある。
そしてそばにいた誰かが発した一言でまた広がることもあるということ。
一人での完璧は目指さなくていいのだということを知れた。
また、一方では自分と相手(他者)をセパレートすることも大切だと知れた。
たとえインタビュイーが不機嫌であっても、ご機嫌をとらずに淡々とお話を聞く。コントロールしようとする人に乗らない。
そしてそもそも、相手もインタビューを引き受けた時点で義務があるという視点もためになった。
ペアワークの、実践のありがたさ
「どんなライターになりたいですか?」というテーマでペアワークでインタビューし合うということを行なった。
これもまたとても学びが深かった。
まず何より、インタビューすることがとても楽しかった。
相手の話を聞くのがこんなに楽しいと思っていなかった。
もっとその人の魅力を引き出したかった。もっとその人の話を伝えたくなった。
そして会話しながら質問を深めていくというやり方が私には合っている気がした。
聞かれる側になってみると、難しかった。
ただ、ペアの方が上手く引き出してくれた。その人が言葉にしてくれて、私にそれを伝えてくれたことで、私が私を知れた感じがした。
それはちょっと不思議でとても楽しかった。
最後の自己分析の時間を通しても感じたけれど、ペアワークって本当にありがたい。
自分のことを全開で話してみると、相手もそれにきちんと応えてくれる。
そして何より、私が気づいていない私の面を引き出してくれる。
そのやりとりをやれることが、この講座の魅力だとしみじみと感じた日だった。
そして、「私は商業ライターになりたいのか?」という疑問も出てきた日だった。
この問いは深めていきたい。
その前に仕事から離れたことで出てきた私ともう少し仲よくなりたいと感じている。まずはそこから。