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オロセ大氷柱

「オロセ大氷柱」に挑んできた。

西和賀の焼地台公園にあるオロセの吊り橋を渡り、ライオン山の斜面を登った先にある巨大な氷柱。
山の岩肌から突き出たその様は、まるでライオンの牙のよう。
それが、通称「オロセ大氷柱」だ。

昨年は、友人たちが「挑む」姿を撮影するために対岸にいた。

今年はいよいよ自分が「挑む」チャンス到来。
友人のzenと、天候のおかげだ。

いざ、オロセ大氷柱へ。

手すりの縁の高さまで雪が積もったオロセのつりばしを渡り、

ライオン山にむかう。

着雪した樹々に囲まれると、物語の主人公のような気分になってくる。

見上げると、空に巡らす枝々。まるで毛細血管。

キックキック、トントントントン
キックキック、トントントントン

キックキック、トントントントン
キックキック、トントントントンと……

30分ほどで最後の登り地点へ。

オロセ大氷柱に向かう斜面は樹々が左右にきれいに別れていて、まるでラスボスに挑む一本道のよう。

勾配は想像以上にきつく、獣のように四肢をつかってよじ登る。

いったんカメラを背中に回し、
右手、左手、
右足、左足、
とひとつひとつの登りに神経を尖らせた。

雪は硬すぎず柔らかすぎずのいい塩梅。

しっかり一手、一歩を固めながら登ることができた。

ようやく間近で見れたラスボス「オロセ大氷柱」。

下をみると、その角度に少々慄く。
対岸では、zenの父(左上の小さな人影)が撮影していた

ラスボスとか、ライオンの牙とか、たとえたけれど、
ひれ伏すようにその真下から見上げると、
ことばは出ない。

かなわない美しさに出合うと、ことばは出なくなるものだ。
ただただ、しあわせな感情に満ちる。

足元を支えてくれたカンジキに感謝。

まだ見ぬ美を求めて、もっと歩いていきたい。

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