底辺の仕事ランキングに入った保育士という仕事。

先日、就活情報サイトで「底辺の職業ランキング」なるものが発表されました。

底辺、給料が低い、3K(きつい、汚い、危険)などのランキングで取り扱われることが多い、保育士という職業。

サイトでは以下のような説明があったようです。

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   12種類の職業を平均年収とともに紹介しており、各職業が底辺職扱いされる理由について述べつつ、「社会にとって必要な仕事」「必須の職業」などと擁護した。ランキングは上から「土木・建設作業員」「警備スタッフ」「工場作業員」「倉庫作業員」「コンビニ店員」「清掃スタッフ」「トラック運転手」「ゴミ収集スタッフ」「飲食店スタッフ」「介護士」「保育士」「コールセンタースタッフ」だった。

   底辺職の特徴について、(1)肉体労働である(2)誰でもできる仕事である(3)同じことの繰り返しであることが多い ---- 


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など書かれていた様子。(Jcastnews引用)


これらに関して、
元保育士の私が意見していきます。

(1)肉体労働である
はい。肉体労働です。
体力勝負の仕事。自分が力を抜いて思ってやっても、子どもたちはいつも全力120%。
乳児は抱っこが当たり前だし、幼児でも何かあれば抱っこして危険を回避したり。
万年腰痛と肩こり。
保育士1年目で、腰がピキッと電流が走った感覚をパートの主婦さんに話したら、「ぎっくり腰の前兆だよ!!」と言われました。
実際に20代でギックリ腰になる先輩もいたし、身体を酷使するのは否定できません。


(2)誰でもできる仕事である
これは半分正しく、半分は違うかな、と思います。
保育士は子どもに対して細かな配慮が必要で、4.5歳児となれば30人を1人で見る(国の基準では)ことになります。結構カオスです。
言葉がうまく話せない乳児は手が出やすいし、常に目を離せない緊張感もあります。
国会議員のおじさんに1日保育体験してもらったらできないだろうなと思うことはたくさんあります。

でも、保育士になれる人は多い。

2017年のホリエモン発言でも話題になりましたね。
なんで保育士の給料は低いの?の問いに
「誰でもできる参入ハードルが低い職業だから」
という発言をして批判されていました。

同じ国家資格でも、医者や弁護士とは違い、保育士は学校を卒業すれば資格がとれます。
専門性は求められるし、命を扱う大変な仕事ではあるけど、確かに参入ハードルは低く、人手もたりてないからすぐに働ける職種でもあると思います。だから給料も低い。
保育士になったとしても続けられるかどうか悩む人は多いように感じます。



(3)同じことの繰り返しである
これはそうでもないかも。
人相手のため、同じ1日はない。
クラスや子どもが変われば毎年新たな1年が始まります。
同じ1歳児を担当しても、子どもや保護者、一緒に組む保育士が変われば変化があります。
ただ、幼児に比べて乳児は生活中心だから、なるべく毎日同じように食事、排泄、午睡、遊び、と過ごしているので、同じことの繰り返しと言われればそうかもしれません。子どもにとっては安心できる環境だと思いますが、飽きちゃう人もいるのかもしれません。


デメリットとして挙げられていたものも解説。

(1)平均年収が低い
これは私自身が公務員保育士だったので、私立に比べては高めだったように感じます。もっと高いところもあれば、低いところもたくさんあるのかなと思います。

(2)結婚の時に苦労する
これは女性が多い職場だから、職場恋愛がないという考えでは当てはまります。
職場恋愛はないので、外に出会いを求めるなど、積極的にならないと恋愛に発展することがそもそもない、、。
給料に関しては結婚の際、女性の場合はあまり重要視されないけど、男性保育士だと一般企業の人と比べられたりするのかな?と少し思います。

男性保育士さんもいましたが、学生時代からの彼女や合コンで出会った方と結婚されていました。
先輩から聞くと、保育士同士で結婚した人もいるようです。
公務員だから、男性の方でも育休をとっていたりそこは手厚かったように感じます。

(3)体力を消耗する
はい、します。
毎日腹ぺこで帰宅してました。
特に夏は暑くて汗まみれで化粧も取れるし疲労度が増し増しです。
体力ないと倒れちゃいます。
休日は体力温存日が必要です。


...はい。元保育士の立場から言わせてもらいました。日本中で働く保育士さん、1人ひとり立場が違うので、全く異なる意見があるとは思いますが、御了承ください。


炎上した記事は現在削除されて見れないようですが、こういった炎上しやすい記事は数年おきに必ず挙げられますよね。

炎上商法なのかな。


その時、保育士は大変だ!誰でもできる仕事ではない!とせっかく声が挙がるのに、
給料はそんなに上がるわけではなく、保育士対子どもの数が見直されるわけでもなく、大変な思いをしながら働いてる保育士が多くいるってことに、国は気付いて対応をして欲しいと強く思います。



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