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「さばくのはてにうたをうたうゾウのマックス」

あれは幻なのか、ゾウのマックスがうたをうたいおえてから水あびをしていたら、さばくの砂がマックスになったように同じ形になってこう言ったのでした。
「やあ、マックス、きょうからぼくがマックスだ。だからきみからうたをおそわりにきたよ」
ゾウのマックスは砂のマックスに告げた。
「おしえることなんかないよ。じぶんのすきなようにうたえばいいじゃないか。それだけさ」
砂のマックスは「うーん」というと、「なにぶんまだ砂のゾウとして、けいけんぶそくなので、もっとすきなことをさがそうとおもいます」とこぼした。
「や、そんなひつようはないよ」とマックスはいった。
「きみはもう、うたがすきなんだ。だからいまこのしゅんかんにうたをうたえるはずさ」
「いま、このしゅんかんに…」
そして、砂のマックスはうたいだした。
「おはようございます〜。できたてのうたを〜。できあがったばかりのぼくはきみに〜うたうよ〜」
マックスははくしゅした。
「それでいいんだ。よかったよ。それではまたぼくはさばくのはてへゆくから、どこかであいましょう。ではでは」
そういうとマックスは砂のマックスとはなれ、旅にでたという。

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