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2021年2月の記事一覧

映画「その男、凶暴につき」をDVDで見ました。ひどい男だ。

ホームレスを襲う少年たち。衝撃な始まり方ですね。一方、過激さが足りないななんて、少し思ってしまいました。そういうのが好きというわけではなく、派手な映画だともっと劇的、派手に映すじゃないですか。そういう感じではないです。派手なものにはある爽快感とかは、皆無です。この映画の描写の方がリアルなのかもしれません。この少年の中のひとりの家に乗り込んで、少年に暴行を加えながら自首進める刑事がこの物語の主人公、

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映画「殺人の追憶」をDVDで見ました。トンネルは抜けられたのだろうか?

難しい映画だ。伝えたいことはわかる。劇中の連続猟奇殺人については、もちろん作品のテーマではあると思うが、本当に伝えたいのは、このような陰惨で、しかもあからさまな殺人事件を野放しにしてしまっている、当時(1986年)の韓国の社会についてだろう。殺人自体は、実際にあった事件をモチーフにしているようだ。

ある村で起きた、女性連続猟奇殺人を追う物語を二人の刑事の視点から描いている。地元のパク刑事とソウル

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映画「花束みたいな恋をした」を見てきた。一般的な男を目指して。

「花束みたいな恋をした」を見てきました。普段は恋愛物語は見ないのですが、ラジオで宇多丸さんの映画批評を聞いて「面白そうだな」と思い、見てきました。劇中で劇的なことがあるわけではなく、ゆっくりした時間の流れを感じられる良い映画でした。

何か、軸となる出来事があるわけではなく(二人の恋が軸ですが、その恋に対しての障害として特別なことは起こらない。二人の出会いが特別といえば特別なのかもしれないですが)

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映画「snatch 」をDVDで見ました。多い登場人物だいたい魅力的。

こういう作品はどう言いましたっけ。群像劇? グランドホテル形式? それぞれの人物を追いながら、全く軸が違う物語が同時に進行し最後にうまく重なって着地する。「バッカーノ」という小説を昔読みましたが、「バッカーノ」もこのような物語形式でしたね。

舞台はロンドン。冒頭でフランキーが盗んだ「86カラットのダイヤモンド」巡る物語と、裏ボクシングでの出来事。この2つの物語が微妙な接点をもったまま、映画は進行

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