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【たぶん旅行記vol.1】 デンマーク・コペンハーゲンを歩く

トラベルクリエイター・Yutoがまだ行ったことのない国や地域について、あたかも行ってきたかのように記す連載。第1回の今回は、北欧のパリとも呼ばれるデンマークの首都コペンハーゲン2泊3日の旅の様子をお届けします。

記事を書いた人:トラベルクリエイター・Yuto
1998年鹿児島生まれ、鹿児島育ち。現在は国内を旅しながら、街の魅力を伝える文章を書いて暮らしている。これまでに行ったなかで一番北なのはドイツ・フランクフルトの北緯50.1109度。

35時間の長旅を経て、ついにコペンハーゲンに

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東京・成田空港を15時に出発して4時間半、中国・北京空港でコペンハーゲン行きに乗り換える。今回はとにかく安さ重視で航空券を探したので、19時間も待機する必要があった。この長い待ち時間は、あまりにつらすぎて記憶がない。

一夜明けて昼、飛行機に乗り込む。およそ10時間のフライトでようやく、デンマークの首都・コペンハーゲンにたどり着いた。現地時間で16時、出発からは35時間が経っていた。

入国審査を終え、デンマークの街に足を踏み入れる。寒い。気温を調べてみると6度だった。11月下旬だから寒いことは覚悟していたが、鹿児島育ちのぼくには耐えられない肌を刺す冷気で、思わず室内に飛び戻った。

嬉しかったのは、ホテルのあるコペンハーゲン中央駅まで電車で約15分と近かったこと。長旅に疲れすぎて、夜ご飯を食べることもなく、この日はすぐに寝てしまった。

ニューハウンでかわいい街並みを歩く

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2日目。朝はゆっくり10時に目を覚まし、コペンハーゲン中央駅から歩いて20分のニューハウンに向かった。ニューハウンは、コペンハーゲンで一番有名な観光地。運河沿いの港町であり、水色・黄色・ピンクなどなど、カラフルな家々が並んでいてかわいかった。

ランチにはライ麦パンを使うオープンサンド「スモーブロー」をいただく。テラス席でサンドイッチとエスプレッソというのが夢だったが、ニット帽を耳までかぶらないといけない冬には難しいと、泣く泣く断念した。

おなかが満たされたあとは、運河のクルーズツアーに出発。人魚姫の像、クリスチャンスボー城、王立図書館を船上から見ることができ、これからここに行くのかと胸が高まる。

世界三大がっかり名所・人魚姫の像へ

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ニューハウンから歩くこと20分、やってきたのは人魚姫の像。アンデルセン童話・人魚姫をモチーフにしたこの像は、世界三大がっかり名所としても知られている。

がっかりと聞いていたけれど本当は…、なんてことはなかった。80cmの小さい像はなんとも寂しい印象。周りに観光客が集まり、みんなにカメラを向けられている人魚姫の姿からは、哀愁すら感じられた。

気を取り直して、すぐ近くのカステレット要塞へ。いまは要塞の面影なく、穏やかな緑広がる公園となっている。デンマーク2日目は、緑のなかにある教会や風車を眺めながら、北欧に来たんだなとしみじみして幕を閉じた。

クリスチャンボー城から街並みを一望する

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3日目の朝、まずやってきたのはデンマークの三権(国会・最高裁判所・内閣府)が集まるクリスチャンボー城。中世の重厚な石造りの宮殿の内部には、漆喰の装飾にシャンデリアと、優雅な空間が広がっていた。

そして、ぼくが一番楽しみにしていたのは、コペンハーゲンで一番高い106mの塔から街を一望すること。市庁舎の塔も高いが、クリスチャンボー城のほうが40cm高いという情報も仕入れており、ウキウキして塔の上に登った。

さすがは北欧のパリ。歴史を感じる古い街並みは壮観だった。パリ・モンマルトルから眺める街並みもよかったが、色とりどりの建物を楽しめる分、コペンハーゲンのほうが好きかもしれない。

世界最初の歩行者天国・ストロイエを歩く

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クリスチャンボー城を満喫したら、その足で世界最初の歩行者天国・ストロイエへ向かう。ストロイエは、コペンハーゲン市庁舎広場からコンゲンス・ニュートー広場までの1.1km、旧市街地を東西に貫く。

さっそく訪れたのは、Flying Tigerやレゴなど、デンマークを代表するブランドのお店。ワクワクが止まらず、ついついお土産を買い込んでしまったので、そのあとずっと両手がふさがって大変だった。

ストロイエでは2軒のカフェに入ったが、どちらもリーズナブル、かつコーヒーがおいしかった。さすがはコーヒー消費量世界3位。ちなみに、デンマーク人は1日に3~4杯のコーヒーを飲むらしい。

そして、名残惜しくも空港に行く。電車で15分で空港に着くから、ギリギリまで観光できて大満足の3日目だった。

コペンハーゲンは歴史ある素敵な街だった

たった3日間だったので有名な観光地をめぐる旅になったが、それでもコペンハーゲンが好きになった。歴史を感じられつつもカラフルでかわいい街並みは、歩いていて気分が上がった。

今回の旅でよかったのはコペンハーゲンカードをはじめに買ったこと。97ドルで2日間、公共交通機関乗り放題、73か所の施設入場が無料になる。観光を楽しもうとするとどうしても金額がかさむから、コペンハーゲンカードは嬉しい制度だった。

そして、行きたい場所も増えた。王立図書館や救世主協会、ローゼンボー城に行くために、もう一度コペンハーゲンを訪れたい。今度はもっと長い期間をかけて、ゆっくりと街を歩こうと思う。


▼普段は行ったところの記事を書いています。


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