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(実況中継)固定資産の減損 2021年 第3問 問題1 問1

公認会計士論文式試験の財務会計論の過去問を実況中継していくマガジン
まずは、直近の2021年からスタートしたいと思います。
今回は、減損会計に関する問題を実況中継してくよ。
では早速、問題を見ていこう。

問題

のれんを含む資産グループについて減損損失を認識する場合には,当該減損損失はのれんに優先的に配分される。のれんに減損損失が優先的に配分される理由について述べなさい。

実況中継

これは基準で見たことがあったような気がする。
ただ、ばしっとは思い出せないので、考えてみよう。

のれんに減損損失が優先的に配分されるということは、のれんの性質というところに何か考えるとっかかりがありそうだ。

のれんの定義から思い出してみよう。

のれんとは、超過収益力の原因だ。

そうか、思い出した。

のれんは超過収益力の原因だから、資産グループに減損が生じているときには、その超過収益力はもはや失われていると考えるんだった。

というわけで、この2点を中心に答案を作成する。
・のれんは超過収益力の原因である。
・資産グループに減損が生じているときはに、超過収益力は失われていると考える。

関連する基準

54.⑶ のれんの帳簿価額を配分した各資産グループにおいて認識された減損損失は、のれんに優先的に配分し、残額は、帳簿価額に基づく比例配分等の合理的な方法により、当該資産グループの各構成資産に配分する。

132.のれんを加えることによって算定される減損損失の増加額が生じた場合には、当該判定単位の超過収益力がもはや失われていると考えられるため、当該減損損失の増加額は、のれんに配分する。ただし、のれんに配分された減損損失が、のれんの帳簿価額を超過する場合には、当該超過額を各資産グループに合理的な基準により配分することとなる。

固定資産の減損に係る会計基準の適用指針

模範解答

のれんは超過収益力の原因であり、のれんを含む資産グループについて減損損失を認識することとなった場合には、当該資産グループの超過収益力がもはや失われていると考えられる。
そのため、当該減損損失はのれんに優先的に配分される。

学習のヒント

・意義や定義はある程度正確に覚えておく。(事前の準備として)
⇒定義や意義は、試験の中の記述として利用することは非常に多いです。
意義そのものを試験で問われることは少ないけれど、枕言葉として使うことはよくあります。
特に、いくつか会計処理方法がある場合には対比として利用されることが多いです。
そのため、一般的な意義や定義については、ある程度説明できるようにしておきましょう。

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