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Jリーグボランティア改革①〜離脱率を下げることから始める〜


基本的に動画や音声を聴くときは
(1.5〜2)倍速ぐらいで視聴していますが、
とうとう映画も倍速で観るようになり
いくところまでいってしまった下澤悠太です。
#間がない映画
#この前天気の子を2倍速でみたよ


(5300文字/約5分で読めます)


さて、
先日 公益財団法人笹川スポーツ財団さんが
2019年シーズンのJ1〜J3(全55クラブ)を調査した

『Jリーグクラブの
ボランティアに関する調査報告書』
というものを拝見する機会がありました。

PDF↓

この報告書に記載されていた
ボランティアに関する課題は以下の通りで、

1.「活動参加者が一部の登録者に限られている」(85.4%)
2.「登録者の役割の固定化」(80.0%)
3.「登録者の高齢化」(78.2%)
4.「新規の登録者が少ない」(72.7%)
5.「平日の活動参加者が少ない」(70.9%)
.....

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要するに
参加するボランティアの方が固定化され
新規の登録者が少ない
よね〜」
みたいな感じでしょうか。


莫大な資金を保有していないチームほど
ボランティアの力が重要だと思いますし、

ボランティアとして
協力してくれる人が増えれば増えるほど
クラブ側も余裕が生まれて
他の重要なことにも
力を入れられるような気がしたので、

これを機に
新規のボランティアを獲得するには
どうすればいいのかな〜?
ということを考えてみることにしました!


ちなみに①〜③まで記事があるんですけど、
自分のプレゼン時間(影響力)を考えると
たぶん1記事ぐらいしか読もうと
思ってもらえないと感じているので、
1番読んで欲しい③の記事だけでも
ぜひ読んでいただければ僕は嬉しいです。笑👇


では気を取り直して
具体的な数字をみていくと...


〈ボランティア団体の登録数〉

笹川スポーツ財団さんの調査によると
ボランティア団体の登録ボランティア数は

1.「0~50 人」の団体が(33.7%)
2.「51~100 人」(27.7%)
3.「101~150 人」(18.1%)

という順番で、

登録者が最も少ない団体は10人
最も多い団体は330人
平均の登録者数は99.8人だそうです。

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スタジアムのキャパや観客動員数によって
この人数で足りているのか
それとも少ないのかは変わると思いますが、

ブラウブリッツ秋田でいえば
参加人数はその時々で違いがあるそうですが、
平均して15人程度だと聞きました。

(今回この記事を書くにあたって
ブラウブリッツ秋田の
ボランティアをされている方に
いくつか質問をさせて頂きました。)


「前日設営ではできなかった
細かい所の準備作業から始まって
気づけばゲートオープン、
撤収までやると体力的にもハード」

とのことで
有給のスタッフさんも雇っているそうですが、
体力的にも精神的にもキツイとのことです。

他のクラブもコロナなどの影響で
有給スタッフを多く雇うよりは、
できるだけ多くのボランティアスタッフが
参加してくれることを望んでいることが
考えられると思います。



ボランティアの魅力とは?


ではそもそも
長年ボランティアとして活躍されている方々は
どんなことに魅力を感じて、
裏方としてチームを
支え続けてくれているのでしょうか。
(この動機となる理由も調査して欲しかった笑)

僕が質問させて頂いた
ブラウブリッツ秋田の
ボランティアスタッフの方は、

元々私はブラウブリッツに関わる前から
スポーツボランティアをやっていたのですが、
アスリートの人達を間近で見られて
競技の臨場感や会場の盛り上がりを感じながら、
お客さんだと見れない舞台裏が見れたりするのが面白く、
また性別や職業もバラバラな色んな人と
一緒に力を合わせてやる活動が刺激的で
ハマってしまった感じです。(笑)
ブラウブリッツでやるようになったのは
元々サッカーが好きだったので
プロ化に伴ってチーム盛り上げたいなぁと思ったから。
関わる内にチーム愛も深まっていったので
もう抜けられません!!!笑

とのことでした。
#最高すぎ


他の方々がどのような理由で
取り組まれているのかは分かりませんが、

『自分にスポットライトは当たらないけど
裏方としてチームを支える役割に
やりがいを感じている』
という動機の方が多そうな印象です。

(改めてこのような方々がいるからこそ
自分の好きなことができているんだと
強く思いました。)


ただ、
新規のボランティアスタッフを
獲得しようと考えた時に、

たぶん現代においては
この「裏方のやりがい」だけで
人を呼ぶのは難しい
のかなと思っています。


「何か"やりがい"のあることはないかな〜」

というような
やりがいのキッカケを探している人であれば
関係ないかもしれませんが、

現代ではSNSの普及によって
誰からも「いいね」がもらえるようになり
承認欲求が満たされやすくなったことで、

結果として
他人の投稿に「いいね」をするよりも
自らが発信して「いいね」をもらいたい
というような人が増えている
と思います。

つまり
わざわざ裏方のように
自分にポイントが入りづらい
(周りから「いいね」がもらいづらい)場所で
自分の時間を使うぐらいなら、

そもそも観客として
「〇〇の試合を観に行ってきました!」
というような投稿ができて、
みんなから「いいね」をもらえるようなことを
選ぶ人の方が多い気がしています。


ではどうすればいいのでしょうか?


そこで

ボランティアスタッフに
スポットライトが当たる
ようになったら
どうなんだろう?」

と考えてみることにしました。


例えば
クラブ側からボランティアスタッフの方に
「運営の様子をSNSで発信しても大丈夫ですよ!」
と伝えて、
クラブの公式ツイッターで拡散してあげる
みたいな感じでしょうか?

そうすれば
「今日のホームゲームの運営をしています!」
という発信をすることができ、
ボランティアとして裏方で働いていても
SNSを通して多くの方から「いいね」や
感謝のメッセージがもらえるかもしれません。


ただ、話を伺ったところ

「現在、ボラ活動中にスマホで
写真撮影したりする事は禁止されています。
理由としては活動現場でスマホいじりしてると            
お客さんそっちのけで
サボっているように見える可能性があること。
また場内で選手に写真や握手を求める等の
行為も禁止されています。
ボラ活動のSNS発信はやるとしたら
画像無しの文章のみとか、
人物画像を含むならキチンと本人や
クラブ側の許可を取るなど、
ある程度ガイダンスが無いと難しい気もします。」

とのことで、

これはブラウブリッツ秋田の場合ですが
他のクラブも同様な気がするので、
ボランティアの方が
個人で発信することは難しそうだと思いました。

そうなってくると
クラブの公式アカウントのみで発信
というようにすればどうかな〜
と考えてみることに。
(これならボランティアの方も
引用リツイートとかできますし。)

あとは
画像を使う際はしっかり許可を取るようにして、
任意でSNSアカウントをタグ付けしてみたりと
個人にスポットライトを当てるのも
いいかもしれません。


このような感じで
ボランティアに参加することで
自分にポイントが入ることが可視化されれば、
興味を持ってくれる人が増えていくのかな〜
と考えてみたわけですが、

ただ、
これだけの取り組みで
人が集まることはたぶんなくて、
ボランティアの方に
スポットライトが当たった方が良い
と思っている本当の理由は別にあります。

それは
既存のボランティアスタッフの方の
離脱率を下げること
です。


人を集めたい時に
まず1番最初にやるべきなのは
新規の参加者を増やすよりも
退会者をいかに減らすか

ということだと思います。

どれだけ最高の広告を出して
100人を集めることができても、
101人が退会していたら何の意味もありません。

特にこのボランティアの仕事は
身体・精神的にハードなのにも関わらず
周りから直接的に感謝されづらい
と思うので、
自分の中にモチベーションとなる軸がないと
辞めてしまう人が多い気がします。


その事実として質問させて頂いた
ボランティアスタッフの方は、

私自身、これまでに何度
「もう辞めてやるっ!」て思ったことか!!笑
でもその度に思い出すのは、
選手達も苦しい時も投げ出さず頑張っていたり
「お疲れ様です」と挨拶してくれる事、
サポーターさん達からの労いや
「ありがとう」の言葉、
一緒に頑張ってる仲間達がいる事ですかね!
勝った試合の後はお客さんとお互いに
喜び合ったりすることもあり、
それが次へのモチベーションにも。
そんなお客さん達の為にも
快適な会場作りが出来たらと思います。
そういう仲間がもっと増えたらいいなと。
.....
「ボランティアさんへ」とお土産を頂く時も!
(県外からの来場者さんが)短い滞在であっても
少しでも秋田を知る切っ掛け作りが
出来たらという思いますし、
どうせなら秋田の会場はどこよりも
雰囲気良かったと言われたいなと。
そういうやり甲斐もあると思います。
実際にアウェイサポーターがSNSなどで
そういう発信してくれているのを見付けると
嬉しくなります!

とおっしゃっていました。
#素敵

(今年からJリーグの裏方を
間近で見させて頂いていますが、
ボランティアの方だけでなく
クラブのフロントの方といった多くの方が
休む暇なく一緒懸命動いてくれています。
本当にいつもありがとうございます。)

この言葉を聞いて
ボランティアスタッフの方々に
これからも離脱せずチーム支えてもらうには、
どれだけ尊重して
感謝の気持ちを伝えられるかが大事

だと強く感じました。

そのきっかけの1つになるのが
上記で書いたSNSでの発信になるのかなと
思ったわけです。


クラブの公式アカウントなどで
ボランティアの方々が作業している
様子を発信することで、

「今日もありがとうございます!」

という言葉をオンライン上でも
目にする回数が増えるかもしれません。

また、
現場で働いている時は
本名やSNSのアカウントの名札をつけて
フォローや応援してもらいやすくするのも
面白い気がします。


が、しかし、

そんなことを言っても
特に昔からボランティアをされている方ほど
たぶん自分が注目されることを
望んでいない
と思うので、笑
#これまでの内容を一度ゼロにしてみる

せめてハーフタイムとかにでも

「今日もボランティアとして
多くの方が運営に携わってくれています!
いつも裏方で支えてくれている方々に
大きな拍手をお願いします!!」

というようなアナウンスと共に
会場全体で感謝の気持ちを伝える
時間を作ってみたり、
(この前の讃岐戦の会場だった
pikaraスタジアムでやっていました!)


もっと単純なことで言えば
選手や会場にいるファンの方々が
運営スタッフの方に対して積極的に、

「ありがとうございます!」
「お疲れ様です!」

というような
些細な声を意識的に伝えることが
重要なのかなと思いました。


あとは
入場ゲートとかで
「運営スタッフの方へぜひメッセージを!」
というようなアンケートを配って書いてもらう

みたいなことも面白いのかなと思いました!

しかし、
これだけでは記入してくれる人は少ないと思うので、
「このアンケートに答えてくれた人の中から
抽選で〇〇が当たります!!」
みたいな感じで、
アンケートの記入を抽選会の参加権利に
してしまえば書いてくれる人は増える

のかなと考えてみましたが、

それだとプレゼントが欲しいがために
とりあえずメッセージを書くというような、
心のこもっていないアンケートが多くなる
可能性に気がついたので、

抽選会は却下で、
たった1人でも良いから
心のこもったメッセージを頂いて、
それを作業後の締めの挨拶の時などに
全員に共有するようにしてみたら
なんか素敵だなぁ〜と思いました。笑

(ちなみに仙台のボランティアさんは
どなたか分からないお客さんが
紙チケットの半券の裏にさりげなく
ボランティアの方への感謝のメッセージを
書いてくれてるのを発見した!とか)
#こういう優しい世界が好き


まぁそんな感じで
色々考えてみたわけですが、

裏方の仕事であっても
周りから感謝されることが多く
"やりがい"を感じやすいであろう成功例は
ディズニーのような気がしています。

その中でも個人的には
ディズニーの清掃員の仕事が好きで、
#一度はやってみたいと思った仕事

ディズニーの清掃員は
掃除をする人という認識だけでなく
アーティスト(主役)としての一面もある
と思います。

画像3

本来は裏方の仕事であるはずが
表向きでもディズニーの一員として
やりがいを感じやすい仕事だと思うので、
「やってみたい!」という人は
多いような気がしました。


まぁここまではいかなくても、

裏方として働く人が

「楽しい!!」 「もっと作業したい!」

というような
"やりがい"を感じれる何かがあれば
もっとJリーグのボランティアが
魅力的な場所になるんだろうな〜
と思ったところで序章を終わりにします!
#ここまで書いてまだ序章


ここでの内容は
そもそも既存のボランティアスタッフの方の
離脱率を下げた方がいいんじゃね?
という
これからのボランティアを考えていく上での
土台となるような基礎的な内容でしたが、

次のブログでは本題の
じゃあ新規のボランティアスタッフを
獲得するにはどうしたらいいのか?
について書いてみました!

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