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⁡ ⁡ 【抽出 ▶︎ エアロプレス】


エアロプレスは注射器のような器具に

①粉を入れ
②お湯を注ぎ
③攪拌し
④プレスする

という至って簡単な器具です。

しかしながら、変えられる要素が多く、エアロプレスの魅力に気づくのはかなり時間を要します。

今日はそんなエアロプレスのことをシェアしたいと思います。

エアロプレスで抽出の練習を始めた頃、どう頑張ってもうまく抽出できなかったことを覚えています。

コーヒー豆14gに対してお湯210gで抽出していました。

上記のレシピの味わいは、フラットでビター感、えぐみのあるコーヒーになってしまうことが多く、浅煎りでも華やかなフレーバーを感じることができませんでした。

過抽出による阻害要素を感じ、挽き目やレシピ、攪拌の回数を変えても中々適正な味わいには近づきませんでした。

***

エアロプレスにはどのようなことが起こってるんでしょうか?

まずは構造から考えることにしました。

エアロプレスの淹れ方は抽出口を下にした
①スタンダードタイプと②エアロプレスを逆さまにしたインバートタイプがあります。

どちらがいいということはなく、作りたい味でそのプロセスを決めることが大切です。

①スタンダード
抽出口にペーパーを敷き、その上にコーヒーの粉を入れお湯を注いでいくので、最初は透過法に近いです。全てお湯を注ぎ終わった後、プレスして抽出していくイメージです。複雑な味わいが特徴的です。

短所としては、最初に注いだときに液体が下に垂れてしまし、未抽出になりやすく、渋さが出る可能性があるということです。

②インバート
逆さまにして粉を入れお湯を注ぐので、浸漬法に近く、濡らしたペーパーをつけ抽出口を装着し、ひっくり返して、プレスしていきます。均一な味わいが特徴です。

短所としては、お湯を注ぎきって、ひっくり返したときに抽出のされ方が変わってしまい、整合性がとれない可能性があるということです。

二つの方法は同じ抽出器具ですが、異なる味わいを生みます。もちろんエアロプレスを始めた頃このような使い方は理解していたつもりなので、問題は違うところにあるんだろうと思っていました。

レシピ、挽き目、攪拌の回数では、変化が少なかったので、ドリップとの抽出の差を考え始めたとき、答えが導かれたのです。

それは、エアロプレスが圧力を使う器具だということです。圧力と一口に言ってしまえば、それまでなのですが、ドリップと比べるとその効用は大きく二つあります。

①抵抗が大きければ大きいほど、より成分は抽出されるということです。
勢いよく押したり、挽き目を細かくしすぎて、エアロプレス内にストレスをかけるとその分成分が多く抽出されます。

②圧力がかかるということは、通常のドリップよりも抽出効率が上がることを意味しています。
私の失敗はこの二つでした。

それは、抽出効率の向上を予期して、お湯の温度を下げなかったことです。

通常の90〜95度程度のお湯を注ぎ攪拌し、プレスしたことが大きな失敗でした。そして、挽き目が細かかったため、その分成分が出すぎていてフラット、ビター感が出てきていたんですね。

今日はその教訓を活かし、スタンダードの方法をお伝えします。

エアロプレス(スタンダード)レシピ
中粗挽きのコーヒー16g
85度のお湯200g
(コーヒー:お湯=1:12.5)

①最初に抽出口をセットし、コーヒーの粉をいれる
②32gのお湯を注ぎ、スプーンで4回攪拌する
③30秒蒸らしたあと、残りのお湯を全て注ぎ、再度スプーンで4回攪拌する
④1分30秒後優しくプレスする
⑤20〜30gのお湯をバイパスする

*最後まで押し切らないことがポイントです。最後まで押し切るとコーヒーの粉に圧力が加わり、えぐみの原因となります。

今回のレシピでは、温度を下げ、豆量を増やすことで、抽出効率を下げました。

その分濃度感も出るので、上記はお湯で割っています。

例えば、カクテルに使うときや、アイスコーヒーに使うときは濃度感が出るので使いやすいかもしれませんね。

***

最近エアロプレスは使いやすいなぁと思って使う機会が増えました。

少しの知識と少しの慣れが必要ですが、おいしく簡単に抽出できるコーヒー器具だと思います。


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