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振り返り

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懐かしい話や忘れたくない話や思い出した話を書き留めています。
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2021年4月の記事一覧

眠れない時の小話

眠れないので文字を書くことにした。僕は星を見るのが好きだ。暗い空を埋め尽くすほど賑やかにしてる、みんな同じに見えるけどみんな違う星。何年も何光年もかけて僕らの目に飛び込んできた光たちに魅了されたのは半年前のことだ。

仕事で新聞配達もしていたため、週3回ほど深夜早朝外に出て、YAMAHAのギアやホンダのカブを走らせていた。栃木配属だったが、茨城の配達に行くことが多かった。車を25分ほど走らせて茨城

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切り口自由入射角自由

切り口自由入射角自由

 大学2年の半ばだった。ゼミを変える決断をした。きっかけはM先生の授業を受けたことだった。授業名は定かではないが、哲学書・思想書を一冊みんなで読んでいき討論する授業だった。半年間書物を深読みしていく作業は初めてだった。M先生が5、6冊本を持って来てぼんっとコの字のテーブルに投げた。「こん中から決めて〜。」朗らかな口調で、視線が定まってない先生は開始時間の5分後に教室に入ってきた。なんやかんやでルソ

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叶わなかったけど

 大学生になってからテレビのない生活を送っていた。テレビを買うお金も無く、最初の一年は友達の部屋に行ってテレビを見せてもらうことが多かった。その一年でテレビっ子からテレビの無い生活にすっかり慣れてしまった。今25なので、そうやって7年以上テレビを持たない生活を送っている。実家には4台のテレビがあった。僕の部屋と母の部屋と兄の部屋と茶の間の4箇所だ。7人家族とまあまあ大きな世帯だったのでチャンネルの

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出会ったら。。。

出会ったら。。。

 僕が半年前まで住んでた横浜市の白楽はとても好きな街だった。老舗や新しくできた商店が1.5kmほど立ち並ぶ街だった。そこに1年半ほど住んでいた。家から持って来た大学の時に買った本などは殆ど読み尽くしてしまい、新しい本を読もうと思った時に古書店を探した。仕事柄日曜日しか休みが無かったため、今日こそは本を買いに行くぞと寄ったお店は家から1km程の行きやすいところにあった。ジャズがずっと流れており、40

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