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「好き」は、心の一番柔らかいところにある気持ち。

昔から「何が好きですか?」という質問への答えに抵抗があった。好きの度合いをどうしても他者と比較して、足りなさを感じていたからだ。好きと同じ意味でよく使われるのが趣味という言葉だ。好き以上に、何を話そうか迷ってしまう。興味のあることはたくさんあるけど、それを趣味と呼ぶにはハードルが高い。

趣味以上に聞かれて困る質問が、「休みの日はなにしていますか?」だ。何か有意義なことをしていないと、ばつが悪い。「あなたは人生で何をしたいの?」と問われている気がするからだ。

FF14の話

昨年末あたりからようやく「僕の好きなものは○○です」と、自信をもって伝えられるようになった。この気持ちに至るまでには長い紆余曲折がある。はじまりは、2015年ごろに出会った一つのブログまでさかのぼる。

当時、オンラインゲームをどうしてもプレイしたかったが、すぐにプレイできる状況でもなかった。そのため、ネットで情報を漁る日々を送っており、ぐうぜん「一撃確殺日記」というブログに辿り着いた。

ちょうど、「光のお父さん計画」というものが、完遂し話題になっていたころだ。

光のお父さん計画……それは、60歳を超えるゲーム好きの父にFF14をプレイしてもらい、自分は正体を隠してフレンド登録。共に冒険を続け、いつの日か自分が実の息子である事を打ち明けるという壮大な親孝行計画である。
引用:一撃確殺日記

ぜひ、FF14をプレイしたことがない人にも読んで欲しい。文章が軽快で、楽しく読み進めることができるはずだ。

その「光のお父さん計画」というものに触れて、ブログ著者のマイディーさんのファンになった。マイディーさんの凄い点は、「好き」を発信し続けるチカラだ。圧倒的な熱量がこもった文章。その熱量に当てられて、今度は「光のぴぃさん」という計画が始まる。この計画は「光のお父さん計画」を書籍・ドラマ化するまでのドキュメンタリーだ。マイディーさんが2009年から発信し続けてきた。「オンラインゲームへの愛情」に感銘を受けた人たちを巻き込み、巻き込まれながら、物語は壮大に進み、映画化までされることになった。

僕はマイディーさんのブログだけでは飽き足らず、FF14プロデューサーの著書「吉田の日々赤裸々」やFF14のラジオ「エオルゼアより愛をこめて」まで手を伸ばすようになった。

ブログをリアルタイムで追いながら、「好きという感情の持つエネルギー」の一端に触れることが出来た。いつか、僕も好きを発信できる人間になりたいと思った。

それから、マイディーさんのブログやTwitterを定期的に読み続ける日々が続いた。

ある時期からマイディーさんが体調を崩し、そのことをブログに書き綴った。マイディーさんはその状況でさえコミカルに伝える。一番つらいことを「笑い」に昇華できる。その人としての強さに心揺さぶられた。

大変な状況にありながらもブログを更新し続けてきたマイディーさん。毎日更新していたブログが徐々に減っていき、病気の深刻さが伝わる内容になっていった。そして、2020年末、マイディーさんの訃報を知った。

多くの人がマイディーさんを通じて、「オンラインゲーム」の魅力を知り、その世界に入っていった。僕もその一人だった。

マイディーさんがその人生において発信してきた「好き」という感情。僕も「好き」を伝えられるようになりたい、そう強く思うようになった。

オードリーの話

今では、お笑い芸人のオードリーさんを「好き」だと発信するようにしている。僕以上のファンがいるのに「このくらいの気持ちで、好きと言ってもいいのだろうか?」と迷うことがあった。今は声を大にして「好き」だと言いたい。

オードリーさんのM-1は、学生の時に食堂で見た光景をいまだに覚えているくらい、心に残っている。(寮の門限が20時のため、最後まで見れてはいなかったと思う)アメトーークでは、若林さんのトークに共感を感じることが度々あった。その著書には心が救われた。

面白ことは大前提として、若林さんの凄さは、「変わり続けることを止めないこと」、「リアルタイムで感じた想いの発信」、「優しさ」じゃないかなと思う。既に誰かが語っていることの2番煎じになるかと思うので、詳細はここでは触れないことにする。ちなみに、好きな番組は「おどぜひ」、「激レアさん」、「あちこちオードリー」、「しくじり先生」、「オードリーのオールナイトニッポン」、「ひなあい」、若林さんと山里さんの「たりないふたり」などなどだ。(好きな順番とかではないです)

先日開催されたお笑いライブ「明日のたりないふたり」では、「面白さ」と「生きざま」がごちゃ混ぜになった、新たなエンターテインメントを見た。ラストのメッセージは、僕自身も受け取ったと思っている。

日向坂46の話

オードリーさんから派生するように、日向坂さんのファンにもなった。バラエティーで頑張っている姿を見ると、自分のことのように嬉しい。先週の配信ライブも2日目と3日目視聴したり、メッセージを取ったり雑誌の購入などをしている。

「ベルク presents 日向坂46の余計なことまでやりましょう」は、本当に面白いと思う。まずもって、トークが面白く、3人の魅力がそれぞれの回から感じられる。先週の#41は、漫才のような掛け合いもあり、お互いの良さを高めあっていて、めちゃくちゃ面白かった。

休業した小坂さんのラジオには、心地よい時間が流れていて、優しい気持ちになれる。日向坂さんには、無理せずに長く活躍してもらいたい。20代、30代、40代と変化していく様子や考え、それぞれが活躍していく姿を応援できたらと思う。

好きは心の柔らかい場所にある

たぶん、「好き」は、心の中の一番柔らかいところにある気持ち。それは否定されるのが怖いし、気づいてしまうとその感情を放っておくことも出来ない。「好き」の境界線を越えるには勇気がいる、傷つく勇気だ。それでも、僕はそこを超えて発信していきたい。まだ見ぬ仲間へ、そしてまだ出会っていない「好き」に出会うために。

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