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ノルウェー人たちの一日は私たちの一日より長い?

ノルウェーでは冬の間、洗濯物が外に出せない。
そうなんですが、お義母さんの家では家事の手間が省けるようにうまくできていました。洗ったシャツ、ドレスなどはそのままハンガーにかけると屋根裏部屋の物置に収まります。ドライヤーをかけてからではないのです。
濡れたままでOK。
空気が乾燥しているので何も異常は起こりません。

食事も時間をかけて作るのはディナーだけ、朝ご飯、昼ご飯は台所にあるものが食卓の上に上る、暖かくするのはコーヒー位。お風呂掃除も各人、お風呂に入った人が浴槽をきれいにして掃除は終わりなので、主婦がそれに時間をかけることはない。だいたい、彼らは毎日お風呂に入らないので、浴室がそう簡単に汚れるはずもない。

そんなわけで私は彼らの一日は日本人のそれよりももっと長いと思ってしまうのです。

彼らにとって自分の時間がたくさん持てると思いませんか。しかし、お義母さんを含めみんな「忙しい忙しい」と言っています。なぜ?

彼らはやってくるお客さんの接待に忙しいのです。皆で何時間も座り込んではしゃべりまくるのに忙しいのでです。
しゃべりこむ時間が長い。
彼らはよくしゃべる。
ただ、ノルウェーに住んで彼らと生活を共にしている間に、しゃべることも文化だと、私は悟りました。
日本人には到底無理でしょう?

彼らは初対面の知らない人たち、駅で隣り合わせになった人、道端で出くわした人たち、とにかく誰とでも延々としゃべっています。
お義母さんもそのうちの一人なんだけど、かといってお母さんが特別な人と言ったことでもない。
よくもそれだけ次から次へとしゃべるもんだと私は思ってしまいました。


Blah!Blah!、Blah!とは訳の分からないこと、意味のないことを次から次にしゃべっている例えの表現です

ある日、夫のいとこの家にお義母さんと行った時のことです。意外な発見をしてしまいました。
お義母さんが無口な人になってしまったのです。
「あっ、そう?」
「そうだよね」
「そのとおり」
「ふん、ふん」
「間違いない」
などなどとお母さんは合図地しかうてなかったのです。
そのいとこの奥さんは黒柳徹子さんも顔負けするだろうというくらいの速さで喋りまくる人です。
お義母さんが口をはさむ余裕がないのです。
話がもう終わったかなあ、と思ったら、すぐに次の言葉が続けられて、これは日本人には想像もできないしゃべりの文化だと思いました。

ノルウェー語しかできないお姉さんの家に私一人訪問などしようものなら、私はもっと無口にならざるを得ないというわけ。
「墓地に行っているみたいにYutakaは無口」などとお姉さんは他の人に私の滞在について言っていました。

ところで、わたしがノルウェーに住んでいた時のことですが、ある時TBS系だったと思います、金曜日の8時ごろ歌の番組がありませんでしたかね。その番組をノルウェーから放送するということで、黒柳節子さんがノルウェーにやってきたのです。

その放送があった日の昼間だったか、次の日だったか、オスロのメインストリート、カールヨハン通りで夫は彼女にばったり会ったのです。黒柳さんはオスロで一番の高級ホテル【?】カールヨハン通りのグランドホテルに泊まっていらっしゃったのでは、と私は思いました。ばったり出ていらっしゃったところで夫に会ったのでは、と思います。

日本語で話しかえられてびっくりされたでしょうね。夫は「日本に住んでいた時何回も黒柳さんをTVで見かけた」と話しかけたそうで、サインをもらってきていました。

さて、その日本の放送、黒柳さんについてですが、当時、ノルウェーの新聞にも彼女の写真付きで載っていました「マシンガンの様にしゃべるレディと」

黒柳さんならノルウェーの女性たちにも負けなかったでしょうね。

私たちの友人がノルウェーの電信電話会社に勤めていて技師をしていました。その放送に関してはその会社が手助けをして…とか語っていました。


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