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小学生が身につけたい〝3つのプレー〟


今回はタイトル通り、
【小学生が身につけたい3つのプレー】
をご紹介していきます。


「身につけたいプレー」と言いながらも
「身につけておかなければならないプレー」
というのが本音。


色々挙げたらキリがないので
僕なりに厳選して【3つ】に絞りました。



戦術的な要素も入っている、
技術に関するプレーです。


残念ながら
「止める・蹴る・運ぶ」ではありません。


もっと具体的シュチュエーション、
サッカーではよくあるシーンであり、
少しマニアックかもしれませんが
非常に大事なプレーです。


記事を読み進めていただきながら、
他にも「このプレーは大事」と気づいたことが
ありましたら教えてください。



今回はそのプレーの練習方法や技術のコツは
お伝えしませんのでご了承ください。


〝3つ〟のみをご紹介します。




【小学生が身につけたい3つのプレー】


①相手を引き付けるプレー



これは主にドリブルを使って行うプレーです。


「ドリブルで相手を引き付ける」

これは
自陣のビルドアップ場面、中盤のエリア、
相手ゴール前で決定機を作るシーン
全てで使えます。万能です。


ドリブルで相手を引き付けることができると、
味方がフリーになれます。


ドリブルで相手DFを十分に引きつけた後、
フリーの味方にボールを送ることで、
その味方に〝スペースと時間〟
プレゼントできます。



例えばビルドアップでの
こんなシーンはよくあります。

良い例⭕️


良い例⭕️


逆に「DFを引き付ける」ことができないと
相手のプレッシャーを常に受けてしまい、
スペースも時間もないまま
窮屈にサッカーをすることに繋がってしまいます。

悪い例❌






ちなみに相手ゴール前でも
引き付けるプレーは有効です。

良い例⭕️

相手ゴール前は
むしろスペースが十分にないからこそ、
少しの引き付けるドリブルが、
次の味方により時間を与えることに繋がります。




いい選手であればあるほど
この「相手を引き付けること」が絶妙です。



相手を引き付けることができる選手は
常に味方に〝スペースと時間〟を
プレゼントできる余裕のある選手
と見なされ、
チームメイトから人気が出るでしょう。



【小学生が身につけたい3つのプレー】


②背中側ターンを使って
ボールを運ぶプレー





これは中・長期的に考えても必須能力です。


僕が世界一フットボールが上手いと思う、
オランダ代表のフレンキーデヨングが
得意とするプレーです。




小学生はよく
「ボールを持ったら前を向け」と教わります。

確かにそうで、それは本当に正しい。

正しいんだけど、
それが全ての状況では正しくない。


むしろカテゴリー(レベル)が上がるに連れて
前を向けることは少なくなる。と感じます。

だからといって
「前を向かないことは悪」なのか。


僕はそうは思いません。


〝前を向けない時には前を向かない〟
当たり前ですがこれがセオリー。
それでいいんです。


ボールを受ける前にDFを認知してるのか?
ポジション取りは正しいのか?
ターンの仕方は正しいのか?
とかそういう細かい話はやめてくださいね。

脳内をわざわざ複雑にしなくて結構です。




前を向けない時は前を向かず、
背中を使って相手を感じながら
ドリブルでボールを運べばいいのです。


逆に、前を向いていないからこそ
①奪いに来るDFからボールを隠せる
②ボール/自分/相手の関係を保ちながら
 ボールを運ぶことで時間を作ることができる
③強く押されたらファールを貰える


などメリットもあります。



逆に、一か八かで前を向いたはいいが、
相手の目の前でボールを晒すことになるため
すぐにボールを奪われてしまったり、

一気に相手と正体してしまうことで
視野が狭まりそれ以外の選択肢が見つけにくくなる
というデメリットもあります。



もちろん、ドリブルがスーパーであれば
前を向いて抜いていけるのですが、
それが通用するのは小学校低学年までかなと
個人的には思います。



なので、頭に入れておくべきことは

前を向けない時は
 無理に前を向く必要はない。

背中側のターンを使って
 ボールを運べばいい。


これが鉄則です。

これができる小学生は上手だなと思います。



ちなみにこの〝背中側ターンを使うドリブル〟の
練習方法に僕は自信があります。


絶対的なコツがあります。


これもまた別の記事で書いていこうと思います。



【小学生が身につけたい3つのプレー】

③プレーをキャンセルできること



これが1番重要な可能性があります。


簡単にいうと
「実行しようとしたプレーを、
外的な影響を感じ取ってキャンセルできるか」

ということです。


例えば中央でボールを受けた青10番が
右の青7番にパスを出そうと決断したが、
パスカットを狙う赤3番が見えたので
パスを出すのをキャンセルする。




シュートを打とうと決断した青11番だったが、
素早く赤5番と3番が寄せてきたので
シュートを辞めて味方へのパスに変える。




右サイドから
青7番がドリブルで駆け上がろうと思ったが、
人が多くスペースがないことに気づき、
バックパスで攻撃をやり直した。



などなど
キャンセルのシュチュエーションは
他にもありますが、こういう感じです。



つまり、
〝先に起こり得るミス〟を予測して
プレーを辞められるかどうかの判断能力です。


無闇弱気に
チャレンジしないことではありません。


〝判断した上でプレーを辞める〟
ということです。


世界トップレベルであればあるほど
この能力は高いです。


例えばブスケツなんかは
パスする瞬間(ボールを蹴る瞬間)に
間接視野でパスカットを狙うDFを察知し、
パスを出すのを辞めることができます。

蹴る0.何コンマ前の瞬間にパスをキャンセル。
まさにスーパーキャンセルです。



プレーのキャンセルは
大人でもなかなかできません。

だからこそ早めから
身につけておきたいプレーなのです。


大抵の小学生は自分の決めたプレーを
そのまま実行する傾向にあります。


それが無理だとわかっていても
引っ込みが効きません。


まあそれが子どもの良さでもあるのですが…

いやいやサッカーはそれではいけません。


ただ、小学1.2年生くらいまでは無鉄砲に
突っ込んでいくのもありかなと思います。

そこで突破力や単独力を身につけられれば
それはそれでいいからです。


しかし、小学3.4年生頃からは徐々に
「キャンセル」も覚えていく必要があります。

これはあくまで僕の感覚値ですが。



怖いのは、キャンセルできない選手は
ずっとキャンセルできずに育つことです。


それが習慣やクセになっているので
なかなか直りません。


そのような選手は
中学生や高校生でも見受けられます。


ただ、1つ指導者の大事なポイントとしては
選手にキャンセルをさせる代わりに、
「他の選択肢」を教えてあげる必要があります。


「ドリブルで突っ込むな」だけでは
選手のプレーは変わりません。


「右サイドは人が多いから
 一度バックパスを使って
 左サイドから攻め込んだ方がいいよ」と

ドリブルで突っ込ませない代わりに
他の選択肢をセットで伝えなければ
選手は納得しないでしょう。




もちろん、キャンセルをせずに
チャレンジすべきシーンもあります。

相手ゴール付近のゾーン3は
無理だとわかっていてもチャレンジして
強引にこじ開ける強さも必要です。



このように
全ての状況に当てはまることではないのですが、「プレーをキャンセルできる能力」
レベルが上がれば上がるほど必要になります。





以上、今回の内容をまとめると


【小学生が身につけたい3つのプレー】

① 相手を引き付けるプレー
② 背中側ターンを使ってボールを運ぶプレー
③ プレーをキャンセルできること



育成年代において、
この3つのプレーができる選手は
僕の中でいい選手です。


3つのプレーに通ずることは
〝相手ありき〟の中で起こる
アクションということです。

つまり、認知や判断する能力も
必ず絡まってきます。


これらの能力を上げるための指導のコツや
練習方法はまた別の記事(有料)で
紹介していこうと思います。




はじめにも書きましたが、
他にも「このプレーは小学生に必要」と
思うものがあればコメント欄からご教示ください。



最後まで読んでいただきありがとうございました。

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