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Be yourself no matter what they say

Havre-Caumartin駅のホームで今日、イギリス人歌手StingのTシャツを着ている人を目にした。

それが昔のことを思い出させた。


大学院時代のことだ。

私が日本で通っていた大学院は、“Work hard Play hard”的な雰囲気が強くあった。授業で行われるプレゼンのために週複数回学校で徹夜することは当たり前だったし、その一方で飲みも激しかった。そして、お互いがお互いを尊重し、とても仲が良かった。

同期の半分以上が外資系の金融かコンサルに進み、残りの半分がキャリア官僚、日系一流企業、博士課程進学、起業といった道を辿った。今でもそれぞれがそれぞれの分野で活躍している。

あれは卒業間近のことだったと思う。

普段は同期飲みの二次会でみんながカラオケに行く際、私は1人先に帰るようにしていた。それは単純にカラオケが嫌いだったからなのだが、今考えるとそれを気軽に言い出せる雰囲気も、それに対して「空気読めない」だの言わない仲間もとても貴重だったと思う。

ただ、その日は私もカラオケに一緒に行くことにした。それは卒業間近で、こうやってみんなと会う機会もこれから減ってくるだろうという考えのもとだった。

カラオケではとにかくみんなで歌って、騒ぎまくるスタイルで楽しんでいた。同期の中でもファンが多かったミスチルの曲が多かったように記憶している。普段は大嫌いなカラオケだが、その日は最高に盛り上がった。私の中での唯一のカラオケの素敵な記憶だ。

朝方近くになって、少し落ち着いてきたところで、ある人がStingの“Englishman In New York”を入れた。

歌詞、和訳、および背景についてはこちらのブログにとてもよくまとめられているので参考にしていただきたい。

卒業前、ついに社会に出るという期待と不安もあって、全員がこの曲に惹きつけられた。何度か繰り返し歌ったような気がする。

Be yourself no matter what they say…

このようにして、この曲は私たちのテーマソングとなった。


今日、StingのTシャツによってこのことが思い出されたので、メトロの中で改めて歌詞を確認しながらこの曲を聴いてみた。そして、先ほど紹介したブログを発見し、曲の背景やメタファーについて知った。

大学院生だった頃は、ただ曲調と歌詞が素晴らしいと感じただけだったが、改めてこの曲の奥深さとメッセージに心打たれた。それと同時に、今はJapaneseman in Parisである私とも重なるところがあり、なんだか可笑しく思えた。

電車の中で何度も繰り返し聴いた。家に帰ってからも、改めてじっくり耳を傾けた。

It takes a man to suffer ignorance and smile
Be yourself no matter what they say

この言葉が、今の私に向けられているような、そんな気がした。


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