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普遍的な個別世界

先週あたりから不規則な生活になってしまっている理由の1つは、夜中に本を読んでいるからだ。

夜中に読み進めて、朝は普通に起き、どこかで長めの昼寝をして…という日々を過ごしている。あまり褒められたものではないリズムだ。


何冊か並行して読んでいるが、その中で久しぶりに読み返している一冊がある。

村上春樹の『パン屋再襲撃』という短編集だ。もう何度読んだかわからない。

この短編集の中に収録されている『象の消滅』という話を読んでいるときに、ふと、「こういう物語が書けたらいいなぁ」と思った。

それは非常に“個別的な”話だと思う。つまり、村上春樹氏の個人的な趣味嗜好が色濃く出ている作品と言える。「象が消滅する」というテーマには、“彼らしさ”が全面に出ていて、テーマそのものには明らかに普遍性の欠如が見られる。

しかしその物語を読む者には、その中に不思議な普遍性を見出す。どことなく寓話的なのもそう感じる理由かもしれないが、読んでいると象が消滅することは必然であったように思えてくるし、自分も何かそれに近しい経験をした、あるいはすることになるような気がしてくる(それが具体的に何であるのかはよくわからないのだが)。


ここ最近、noteで何度か「クリエーターの好みが反映されたクリエーション」について言及してきたが、『象の消滅』はそういったクリエーションの最たるものかもしれない。そして、本来個別的なものである「好み」が、普遍的なレベルへと昇華しているところに、この作品の素晴らしさがあるように私は思う。

こういった世界観を、「普遍的な個別世界」と呼ぶことにしたい。

普遍的であろうとすると大衆的になり、個別的であろうとするとニッチになってしまう。その両方を兼ね備えるには、個別的な世界をとにかく深掘りしていって、その先にある普遍性にまで辿り着くことが重要なのだろう。

歴史に残る名香は、きっとそのようにして生まれている。


普遍的な個別世界…こういうクリエーションをしていきたい、と強く思う。


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