「遭遇すること」の価値
青森県は十和田市。
かの有名な十和田市現代美術館と関連の深い「松本茶舗」を訪れた。
詳細については省略させてもらう。なぜならば私がここで松本茶舗での出来事について記載してしまうと、あなたの楽しみを奪ってしまうことになりかねないからだ。
もしあなたが幸運にも、十和田市現代美術館に行く機会があるのならば、美術館訪問後にぜひ松本茶舗も訪れてみてほしい。下調べはせずに、30分ほどの時間の余裕とお店の敷居を跨ぐ勇気を持って。
さて、幸運に恵まれた私は、十和田市現代美術館を訪問することができ、さらに松本茶舗にほぼなんの前情報もなく赴くことができた。
松本茶舗で、私は「遭遇する」ことになる。
そしてそこで、「遭遇する」ことには大きな価値があることを知る。
「遭遇する」とは思いがけずに何かに出会うことを指す。
今日の我々の生活において、「遭遇する」ことは大きく減ってしまったのではないだろうか。
飲食店には食べログの星の数である程度の期待値を持って入り、訪問先へはGoogleマップに従いわき目も降らずに向かい、マッチングアプリを通して出会う前から顔を知っている相手とデートをしている。
ふらりと飲食店に入ること、知らない場所をネットの情報を見ずに散歩すること、合コンでどんな相手が来るかに胸を高鳴らせること、とても少なくなったのではないだろうか。
私たちは、「遭遇」していない。
同じものと出会うにしても、「前情報がある出会い」と「遭遇」では、受け取り方が大きく異なる。
私は常々、çanomaの香水との出会いも「遭遇」であって欲しいと願っている。
そのためになるだけ前情報を排除しようと努めている。香水の名前を数字にしているのも、シンプルなボトルデザインにしているのも、そういった理由からだ。
もしかしたら、あえて前情報を与え、ある程度の期待値を持って香りを試してもらった方が、商業的には成功するかもしれない。現に、大手のブランドや多くのニッチフレグランスブランドが取っている戦略だ。そういう戦略を取るのにはそれなりの理由があるのだろう。
しかし私は、私自身が体験した、あの香りとの瑞々しいまでの「遭遇」を、çanomaを通して経験してもらいたいと願っている。
今日の出来事は、改めて私自身が「遭遇」を探していることを思い起こさせてくれた。思いがけず何かと出会いたい、その時の心の動きをつぶさに観察したい…私はそんなことを考えながら日々生きている。
十和田現代美術館を訪れた際は、ぜひ、松本茶舗へ。
あなたはきっと、何かと「遭遇する」こととなる。
【çanoma取扱店】
TOMORROWLAND 渋谷／有楽町ルミネ／横浜ルミネ／横浜高島屋／名古屋ラシック／京都／京都BAL／大阪ルクア／神戸／福岡／アミュプラザ博多
Land of Tomorrow 心斎橋PARCO
Super A Market 青山／新宿
Nose Shop 新宿／銀座／池袋
https://noseshop.jp/?mode=cate&cbid=2681149&csid=0
ミヤシタパーク “The Editorial”
表参道 context TOKYO
千葉 Dresskinそごう店
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