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美容室を運営していた僕が、ドッグフードを創りはじめた3つの理由。

はじめまして。
HITOWANという手作りのドッグフードのD2Cブランドを運営している株式会社HITOWANの代表取締役の高橋勇太と申します。

ブランドのインスタグラムはこちら

1989年生まれの32歳、水瓶座です。1歳3ヶ月の女の子と、2匹のマルチーズ(12歳と6歳)の3娘のパパでもあります。

noteは、ペット業界や事業においての想いを語る場として使っていければと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。

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自己紹介

美容師を2年経験後、1級建築事務所にて店舗設計デザインに従事。
その後自分で美容室などをつくり運営をしておりましたが、
2019年、結婚を期に一緒になった2頭の犬たちがキッカケで、当時運営していた店舗などを全て譲渡し、HITOWANを創業しました。

2020年9月、東京は代官山に、日本初のオープンキッチンを併設した犬の手作りごはんの店舗と、オンラインサイトを同時にリリース

もちろん店舗は自分で設計デザインし、フォトショやイラレである程度のクリエイティブも自分でするので、物件を見つけてからOPENまで、最短期間かつ低コストで出店できることが自身の強みでもあります。テナントを内見したその日に3Dまでつくるので、通常3ヶ月かかるところが1ヶ月でできるくらいの時短です。
ちなみにHITOWANは、デザインも設備も、人のレストランやカフェと何も変わりません。

↓愛犬のムッシュと設計中店舗の3D画像

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mac15インチの画面の高さと同じムッシュはこう見えて12歳。

代官山本店の他、2021年2月に駒沢公園店(販売のみ)もOPENし、今月7月には3店舗目となる横浜店もOPENします。今後も全国に展開予定です。

代官山本店のみ、充実した調理設備のキッチンで人の調理師免許を持つスタッフを筆頭に調理をしており、ここで作ったごはんを他店舗でも販売しています。

<代官山本店>

店外観1


人用の軽飲食の提供も想定し、テイクアウトカウンターもつけたのですが、オペレーションが追いつかず、未だに始められておりません。。
もし提携などに興味がある事業者様がおりましたら、是非ご連絡くださいませ。

こう見えてドッグフード

HITOWANのごはんは、ヒューマングレードという曖昧なワードではなく、人用の食材を、犬用の栄養価に整えているだけなので、普通に人も食べられます。(鹿肉は環境循環方のサスティナブルレシピのため、北海道の頭数制限で駆除されてしまう鹿を使用しており、人向きの仕留め方ではございません)

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毎日味を手軽に変えられるキューブ型のごはん。
トッピング、主食、スープ(お湯を注ぐだけ)、たまにのご褒美でも。
味も香りも全く異なる4種類。レンジで10秒で完成。

毎食味が変えらることで、犬たちもごはんタイムがもっと楽しみになることはもちろん、私たちも、愛犬の好みも知れたりして、新しい一面の発見にもなります。
キューブなので、使い方は自由。
愛犬とのライフスタイルに合わせて、費用なども簡単にアレンジすることができます。

「今日のごはんは何にする?」
「今日のごはんは何だろう?」

そんな、今までになかった、お互いがごはんについて想う時間は、愛する犬たちとの距離をもっと縮めてくれます。

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HITOWANの創業を決めた3つの理由

それでは、ここからはHITOWANの創業にいたった経緯などを詳しくお話ししてきます。

1.癌で亡くなった先代の子と、今の子たちの身体の弱さ

僕には、小学校からずっと一緒だったシーズーたちがいました。
最初に迎えた子が中学生の時に子を産み、そこからは2匹、当たり前のように家族として一緒に暮らしていました。

親の子の方は、シニアになり多少の年相応の疾患はあれど、大きな病気もなく15歳まで生きてくれました。しかしそこから2年後、12歳だった子の方に急遽癌が発覚。
弟が獣医師だったこともあり、口の中にできている小さな腫瘍を見つけられ、すぐに検体に出しましたが、悪性メラノーマという癌であることがわかりました。
転移を防ぐため、すぐに片顎の切除手術をしたのですが、脳の方にも転移しているとが発覚。この時点で長くは生きられないことを伝えられ、そこからはあっという間にどんどん弱っていきました。

<元気だった頃のモエちゃん>

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最期は、看取るために僕も仕事を休み実家に戻り、亡くなる数時間前、外に出たいとアピールされ前夜にした散歩(歩くことはできませんでしたが)を今でも思い出します。もう歩けないため、抱きかかえながらでした。

癌の発見から亡くなるまで、約6ヶ月。
弱っていく過程はあっという間で、今まで元気だった子の突然のお別れというものを経験しました。

そこからしばらくは、もっともっと毎日幸せに過ごすことができたのではないか、もっと一緒に遊んでいられればと後悔する毎日でした。


結婚を機に一緒になった、今の子たちの身体の弱さ

26歳で癌で愛犬を亡くしたあとは、ひとり暮らしということもあり、犬を迎えられなかったのですが、29歳で今の奥さまと結婚するタイミングで一緒になった2匹のマルチーズがいます。
可愛いすぎるので、まずはじっくりと見てください。

寝っ転がると必ず上に乗られます。

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右が「ムッシュ」で左が「コメ」です。
彼らの日常を載せているインスタグラムのはこちら!!

出会った時にはそれぞれ9歳、4歳で、ムッシュの方は既にシニア期になります。
また、ふたりとも身体が一般的なマルチーズのサイズよりもかなり小さい(平均が3~4kg前後なのに対し、ムッシュは1.6kg、コメは1.9kg)がために、持病が多くありました。
ムッシュは後ろ両足を「パテラ(関節脱臼)」で手術し、その他「気管虚脱」や「僧帽弁閉鎖不全症」等を患っており、コメの方は生まれつきの脳神経の疾患である「てんかん」に加えて、「水頭症」「脊髄空洞症」「キアリ奇形」なども患っておりました。(てんかんは治ることのない脳神経の疾患で、昨年だけで3回、重責発作で緊急搬送した時は、毎回覚悟してくださいと伝えられる、そんなレベルです。)

こんなにも小さくて(先代の子たちは6kg)身体が弱いのは、本当に僕自身も戸惑うレベルで、発作を初めて経験した時は、どう対処してもいいか分からず、パニックになってしまったことを覚えています。自分の無知さや病院を調べたりするアクションの遅さを悔やみました。

2.ペットフードは「食品」扱いではなく「生活用品」扱いで規制が緩い

日本はペット先進国に比べて、ペット業界の規制が非常に緩いです。
生体販売があったり、殺処分されてしまう数が異常だったりすることも、規制が緩いが故に起きていることですが、フードも生活用品扱いということは、極端に言うとトイレットペーパーと同じになります。

人の食品基準だと、使ってはいけない成分や表示義務のある成分などがあるのに対し、ペットフードにはそれがありません。
加えて、茶色いカリカリになってしまっているため、中身も見えない。
これは、先代の愛犬を癌で亡くして、初めて疑問に思い、調べてみて分かったことです。

こんな業界のため、お金儲けに利用されたりすることが普通になっており、疑問に思うキッカケも少ないがために、まだそういったことを知らない方が大多数です。


3.ドッグフードを食べてくれないという悩みと、手づくりごはんの難しさ


うちの子たちが入退院を繰り返す日々の中で、もっと僕にもできることがあるのではないかと考えるようになり、まずは1番の悩みで合った、食事について考えてみました。

食欲がない日がもともと多い子達で、ムッシュは特に飽きやすい子でもあったので、薬をフードと一緒にと処方いただいても本当に苦労する日々で...
ですが、そもそもなぜ犬たちはドライフード(茶色いカリカリ)なんだろう?と疑問にも思い、さらに、365日毎食同じ味、食感のフードを食べ続けることがそもそもすごいのではないか?と思ったのです。
もし僕が毎食味のないコーンフレーク食べていたら、3日くらいが限界でしょう。。
それを既にムッシュは9年間も食べ続けて、うちの先代の子達も10年以上とか普通に食べ続けていたわけで。
どんなフードなら、毎回喜んで食べてくれるのだろう?と模索しはじめ、犬たちこそ、短い寿命の中ならなおさら、もっと食事や犬生を楽しめていいのではと考えるようになりました。

これが、今のヒトワンごはんの開発に繋がっています。

「手作りごはん」を続けるハードルの高さ

まず、なんとしてでもご飯や薬を食べさせないと、すぐに生命の危機になるくらいの身体の弱さ、小ささなので、ここで初めて「手作りのごはん」を勉強しはじめました。
その中で、毎日ずっと同じものを食べ続ける犬には、栄養基準(犬たちは毎日同じものを食べるため、それに合わせた営養基準が存在する。人間でいうところの完全食)があることも知りました。


そのため、下手に手作りをしない方が、従来のドライフード(茶色いカリカリ)の方が栄養価が整っている(※栄養基準をしっかり設けているフードならば)ということも分かりました。
手作りを続けようとすればするほど、栄養価への不安はもちろん、毎日遅くまで仕事をしながら、この子たちが食べる分だけの食材を用意して調理する...というのにはかなり無理があり、高い壁があることを実感しました。

では、その栄養価(日本ではAAFCOや総合栄養食という基準が主に採用されています)で、手作りのような新鮮で香りの良いドッグフードがあれば解決すると思い調べたのですが、当時の日本には存在しませんでした。

ペット先進国であるアメリカに視察へ飛ぶ

しかしリサーチを広げると、アメリカの方では2年前からそういった栄養価が整えられ、かつ新鮮なドッグフードの会社が何社か存在することが分かりました。
代表的な例を挙げますと、

オンラインのみで販売 / OEM型 (工場に製造は委託)
The Farmer's Dog
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PetPlate etc...

オフライン&オフライン / 自社製造型 (店舗にオープンキッチンが併設し、スタッフが本当に手作りをしている)
JustFoodForDogs

などがありますが、ここで僕が特に気になったのは後者で、本当に人の手で手作りをしているJustFoodForDogsです。
フードに特化した店舗で、しかもオープンキッチンで調理しているというのは斬新かつ安心感があり、ペットへの価値観が違うアメリカだからこそ存在するものなのだろうなと感じ、日本にあればすぐに通いたい、とシンプルに思いました。
なので、すぐにNYへ視察へ行きました。

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NYでは、日本でいう伊勢丹のようなデパートでも犬が入れて、当たり前にカフェには犬がいたりします。
シンプルに、「飼っている」というよりも「一緒に暮らしている」という言葉がマッチするように感じました。
そもそもアメリカは、ペットショップがなく保護施設から迎えたりすることが一般的であるため、犬に対する価値観が日本の数年先をいっています。

そして、視察の目当てだったJustFoodForDogs

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店舗には、スタッフや飼い主同士が会話している風景があり、そこにはコミュニティが作られているのだと感じました。

オープンキッチンで作られているごはんは6種類ほどで、もちろん栄養基準もしっかり設けてあり、まさに僕の求めるモノ全てここにありました。

2泊4日という弾丸で人生初のNY。
観光は全くせず、iphoneの写真を振り返ると犬だらけで、これだけみたら犬の写真を撮りにNYに行ったのかと思われるでしょう。

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帰りの飛行機の中で、NYの人たちの犬たちに対する価値観や、JustFoodForDogsに感化された僕は、日本で自分で創ろうと決意。
帰国後今までやっていた事業を全て譲渡し、HITOWANを創業しました。
なぜHITOWANというネーミングか?については、違う機会にまた語らせていただきます。


さて、HITOWANの創業背景はじっくり語らせていただきました。
ここからは、HITOWANが創っていく未来について、少し触れさせてください。

HITOWANのこれから

今一緒に暮らしている2頭は、身体が弱く、ムッシュは癌でなくなった先代の子の歳を超えコメちゃんは現在、てんかん発作と水頭症が加齢により悪化し、いつ亡くなってもおかしくはない壊死性脳炎という診断を先週受けたところです。特に右脳に腫瘍が多く、左半身が麻痺気味になり、うまく歩けなくなってしまいました。

小型犬が圧倒的に多い日本では、うちの子たちと同じように身体が弱かったり、散歩が嫌いだったりする子も多くいます。
うちの子たちも、考えたくはないですが、現実的には長くて3年も一緒にいれない可能性(犬の平均寿命は15歳)があります。

「飼っている」のではなく「一緒に暮らしている」と感じる人たちは、犬たちを家族と呼ぶ方もいれば、パートナー、もしくは時には恋人のように想う方達もいるでしょう。

そういう方たち(自分含)にとって、どういうモノ・サービスがあったら、犬たちとの暮らす日々の中に、もっと幸せな瞬間を増やせるだろうか?
今までの自身の体験から「彼らがいなくなってしまった時に後悔しないくらい、たくさんの幸せをつくりたい」、うちの子たちが元気で生きているうちにと想いながら、スピード感をもって商品開発、店舗展開を進めています。


チャレンジするなら、業界の歴史に残るような事を成す。

事業という視点で見た時に、拡大しやすいかはどうかはまず一旦置いておいて、シンプルにチャレンジする価値がオンラインのみの販売よりも多いと感じたのが、自社キッチンを設け、オンラインと両軸で店舗展開をするモデル(今のHITOWAN)です。

本来、こういったサービスは、製造はOEM(工場外注)にし、オフライン(店舗)を持たず、オンラインだけで拡大させていくというのが主流で、特にD2Cと呼ばれるビジネスモデルは、オンライン販売のみが圧倒的に多いです。
実際その方がオペレーションもシンプルで、運営しやすいと思います。

しかし、僕があえて高い山を選択したのは、実際に自分がHITOWANをつくるキッカケになった悩み(手作りごはんをつくる難しさ)を、自分で調理場に立ちながら課題解決し、そして店頭でお客様の悩みも直接聞きながらつくっていった方が、納得のいくものが作れると考えたからです。
また、まだこの世にないものを創りたいという想いも強く、同時にオンラインとオフラインの両軸をリリースという、高い山を登ることを選択しました。

↓調理をしている僕です。


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実際に、約1年間ほぼ毎日、創業者の僕自身が店頭に立ち、3畳もない裏の事務所スペースでECサイトも管理しながら、キッチンで調理もすれば、梱包&発送もやり、自分の手で犬のごはんを調理しお届けまでするということをしてきましたが、得たものはとてつもなく大きかったと感じています。


今月の横浜店OPENを含めて、HITOWANは1年で3店舗展開、ECサイトも来月にフルリニューアルを予定しおります。
広告費は今まで1円もかけておらず、社員もまだいません。
まだまだこれからやることがもの凄くたくさん、本当にたくさんあります。

↓今月(7月22日)オープンした横浜店

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次のステージでは、HITOWANだからこそできる挑戦、施策などを実行していきます。商品開発やOtoOは当たり前に、オフラインとオンラインをどう絡めていくか、OMO=オンラインとオフラインを融合した、次世代の店舗体験を追求していきます。



ながながと語ってしまいましたが、ペット業界は変えるべきコト・モノで溢れております。今僕の頭の中にあるHITOWANの構想を、スピード感を持って圧倒的に早く成長させる運営メンバーを募集します。

誰も登ろうと思わない山に登った方が、登れた時に見える景色って違うと思うんです。それくらい、この業界にとっても価値のあるコトをやっていきます。

来月オフィスを独立させます。もちろん、犬同伴出社OKなオフィスで、まかないもあります。(犬たち用)

これからの新しいペットライフのスタンダードを、HITOWANで一緒に創りたい方、社員犬ともども、是非応募をお待ちしてます!!




<ビションフリーゼの社員犬のロキ / 駒沢公園店にて>

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