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【エッセイ】∞プチプチAIR


大人になった今、∞プチプチを買った。
私が小学生時分に知ったものではなく新形となった「∞プチプチAIR」が届いた。
無心でプチプチとした感触に励む。最高だ。
ただ、この最新型では子どもだったあのころの「欲しい!」という欲望は満たせなかった。
これではまるで、あのころの憧憬の代替品になってしまっている。
子どものころ欲しかった、あの旧型のプチプチが頭に浮かぶ。

こんな予期せぬ文句のようなことを思いながらも、プチプチする手は一向に止まらない。
買い手の私がどんな思いだったとしても、販売側はこれだけプチプチするやつに買われたのだからなんとも思わんだろうな。
私だけが過去に心を残して生きている。そんな気がする。


ユスラウメ

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