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詩を書く意味とは

詩が書けない時がしばらくあって、そんな時は
自分はどうして詩を書いているのだろうと考える。

アマチュアの自分にとっては
多くの読者がいるわけでもないし、
それで稼いで家族のためになっているわけでもない。

あまり実際的なことばかり考えると、
詩を書かない理由の方がどんどん見つかってくる。


そんな時ふと、ことばではないものに触れると
ふっと考えが融解することがある。

自然でも芸術でもいいのだけれど、
あっ、と思えるものが、どこかのタイミングで見つかる。

告白すると、テレビで『沈黙のパレード』の
オープニングを観た。

タイトルカットで、バックで何かを踊っている人たちがいた。
これだ、と思った。

これ、というのが何かを言い表すことは難しい。
しかし今の気分とか、感情とか、その時考えていたこととか
そういうもの全部をひっくるめたものを
自然や芸術の中に見出すことがままあるものだ。

つまり、そういう何とも言い表しようがない時に
何かを言い表してくれるもの。
それが自然であり、芸術であり、詩なのだ。

ことばを用いているのに、
言い表しようがないものを言い表すとは、
詩とはなんという難儀な表現なのだろう。

しかしそれこそが自分が詩を書く意味であり、
それを読んで何かを感じてくれることは無上の喜びだ。

それが確認できたから、今日は良い日だった。

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