息子の三回忌をふりかえって
2年前の夏、息子が息を引き取った。
生まれて亡くなるまでの一か月の間、すべての時間を病院で過ごしていた。結局、僕と生きている息子が唯一共有できた空間は、生と死が不思議なほど隣接する、あの小児集中治療室だけだ。
「隣のお子さん、いなくなったね」ーたまに妻とそんな会話をした。それが亡くなったことを意味するのか、一般病棟に移ったことを意味するのかは、最後まで僕らにはわからなかった。これまでそこにいた子どもがいなくなって、ぽっかりと空いたベッドが真っ白なシーツに張り替えられて、また