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宝島を離れて気分一新、島民から活動の評価を聞いた話

2010年の11月頃だったか、移住して初めて2週間、宝島をあけた。南の僻地離島から、北の僻地豪雪地域まで出かけた。同じ時期に事業を始めた、北海道の幌加内への視察だった。宝島とは全く条件が違う環境にありながら、同じように人を支える仕組みを作る取り組み。普段、雪との接点の少ない僕にとって、幌加内はとても大変な暮らしのように感じた。日々の雪掻きだけでなく、買い物をするにも、長距離の移動が必要になる。雪の降らない地域より、はるかに買い物難民になるリスクは高かった。その後、幌加内の事業所では、買い物という時間をサロン活動にする『ドライブサロン』や飲食店の少ない地域での『地域食堂』を始めていた。同じなのは、地域にある課題に対して、前向きに、地域にある資源(ヒト・モノ・バショ)で解決に挑む姿勢だ。

外に出て、当時の自分を客観的に見る

移住して半年、宝島のことを知れば知るほど、島の中だけで考えていると苦しくなっていた。この時、島の外に出ることで、課題と感じていたことは、それまでとは違って見えたし、他地域での取り組みには刺激をもらった。

島を不在にしていた期間に限らず、島に戻る瞬間は、その時の自分の気持ちがダイレクトに現れてた。早く戻りたいって思う時も、不在中に何が起こってるだろうと不安混じりの時もあった。大概は、人からの評価を気にしてたんだろうなと思う。

島民からのサロン事業(やすらぎ教室)の評価を聞く

僕は、取り組んできたことを振り返るにあたり、参加してくださっている高齢者に対して、インタビューを実施した。改めて、自分たちの取り組みを客観視して、島内外のスタッフとも共有したかったからだ。

動画に撮影しながら、事業について思うこと、当事者としての声を聞いた。その頃の映像を見ると、皆さん、お若い。もちろん、僕も。時の流れを感じる動画が残っている。個別に話をすると、みんなの輪の中では話されないこともたくさん出てきた。そして、ご家族や地域の方からも話を聞いた。カメラが回っているからなのか⁉︎、とても前向きな言葉が多く嬉しかった。「姥捨山にする気か!」そこからだったからこそ、「来年度も続けて欲しい。」という言葉には感慨深いものがあった。

また、表立って発言をしてくれることはなくても、カメラの前には出てきてくれることはない、少し遠くから「やすらぎ教室」を支えてくれる人たちの存在を有難く感じてた。そんな不器用に見える人たちが、すごく魅力的な人たちに見えた。

島内外の声を聞くということ

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