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3Dプリンターは子育てと似ている

2日ほど前の話。

インスタグラムでフォローしている海外のメイカーさんが投稿していた面白いネジのおもちゃを僕も作って、奥さんと子供と一緒に遊んでみようと思っていたのですが、上手く造形ができなかった。

何度やってもこんな感じ↓

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3Dプリンターで造形不良になった場合、疑うべき点は沢山あるけれどもまず疑ったのはノズル詰まり。

ノズル詰まり

加熱した状態で、ノズルの先端から金属の針で突き刺して詰まりを改善させてみる。改善せず。

スライサーの設定

物理的な不具合ではなくて、ソフトウェア側の不具合という場合も多々あるので、次に疑ったのはスライサーの設定。スライサーというのは3Dデータを3Dプリンター用の造形データに変換するソフトのことで、造形温度や積層ピッチ、サポートの有無など、他にも沢山のパラメーターが調整できる。

ノズルの冷却ファンの回転速度を落として、フィラメントの加熱を強くした状態で造形したらどうだろうか、とか、造形速度を減速させた状態ではどうだろうとか、色々試してみたが改善できず。

フィラメントを変えてみる

次に疑ったのは、フィラメントそのもの。3Dプリンターで広く使われている材質のPLAは湿気を吸います。湿気を吸うと造形不良に繋がります。なので、本来は使用していないフィラメントは密閉容器で保管することをオススメするのですが、僕は面倒なので所持しているフィラメントの全てを裸で置いています。

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なので、湿気を吸ってしまっていて造形が失敗しているのかもなと思い、別のフィラメントに変えてトライ。けれども改善せず。

エクストルーダー内のギアのゴミ?

こうなってくると段々ドツボにハマって来た感があります。

次に疑ったのはエクストルーダー内のギアのゴミ。エクストルーダーというのはフィラメントをノズルに向かって送り出す部分のことで、ギアの歯がフィラメントの両側から食い込みながら回転することで、フィラメントがノズルに向かって送り出されて造形できるわけです。なので、ギアの噛み合わせが悪いとフィラメントがしっかり送り出されないので、スカスカな造形になってしまっているのではないかと思ったわけです。

エクストルーダーユニットを分解して、ギアについているこれまで造形してきたフィラメントの削りカスを除去。ちゃんとフィラメントに食い込んでるなというのを確認して、造形してみたけれども、やっぱり改善せず。

加熱ユニットの交換

あ〜も〜わからん!と、投げ出したくなく気分になってくるのですが、そこはグッと堪えて地道にやるしかない。だって自分の子供のような感覚だから。

僕が買った3Dプリンターには加熱ユニットが予備で1セットついて来ていたので、それを交換してみた。理由としては、ノズルから上手くフィラメントが出てこない理由として、加熱ユニットが上手く動作しておらず、加熱不足によってフィラメントがノズルの手前で冷却されてしまっているのではないかと思ったから。

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だが、新しい加熱ユニットに交換したのに改善せず。

さあ、どうする?

とりあえず思いついたトラブル改善方法は一通りやってみたけど改善しなかったわけですが、造形不良が起きた時点から、色々改善方法を試した後のこの時点では、得られた学びの量が違います。

ここまで色々やった結果、やっぱりノズルの詰まりなんじゃないかという結論に至る。なぜそう思ったかは、上手く説明できないのですが、試行錯誤した結果そう思うようになる。としか説明できないです。すみません。

Amazonで新しいノズルを購入

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造形不良が起きた次の日にポチって次の日に届く。

色々試行錯誤して、ノズルを交換しようという結論が出て、次の日に届く。Amazonの翌日に届くこのスピード感って、僕みたいな直ぐに思ったことをやりたくなるせっかちな性格には、ほんとありがたい。

そして、改善!

やっと上手く造形できるようになりました。

上:改善後 下:改善前

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全然違いますよね。自分の気分もスッキリです。やっと暗闇から抜け出せた感覚。

これでまた、しばらくは安定して造形できると思います。

3Dプリンター、みんな買えば良いのに

3Dプリンターのトラブルは、試行錯誤の連続です。

僕のインスタやFacebookではあまり造形トラブルを投稿することはしていません。あえて積極的に3Dプリンターのネガティブな面を見せていない理由としては、みんなにも3Dプリンターを使って欲しいから。一家に一台3Dプリンター時代をできるだけ早く到来させるためには、ハードルが低いかのように錯覚して欲しいわけです。別に3Dプリンターが売れても僕は儲かるわけではないです。ただ単に3Dプリンターの魅力をみんなにも知って欲しいだけ。

ハードルを低く感じてもらうために、出来るだけ小難しいことは言いたくない。そもそも前提の一般的な認識として、3Dプリンター=マニアックな人が持ってる機械と思われている部分もあるので、余計に「あっ、こんな簡単に、自分が作りたいものが作れるなら買ってもいいかな」と思ってもらうためには、相当ハードルを低くしなければならないと思うのです。

ってことで、僕と同じ機種だったら全力でアドバイスできるので、よかったらポチってみたらどうでしょう?笑

3Dプリンターは子育てと似ている

話が逸れましたが、3Dプリンターは試行錯誤の連続です。正解が一つだけじゃないし、同じトラブルでも、この前使った対処法では治らないこともあります。

子育てと一緒だなと思うのです、

歯磨きしない息子に対して、僕ら夫婦はあらゆる手法を使って磨かせるわけです。「歯を磨かないと、バイキンさんがいっぱい増えて、痛い痛いしちゃうよ〜」と脅してみたり、「明日保育園行けなっくなっちゃうよ〜」って脅してみたり、「そうちゃん、歯磨いてくれたら、パパ嬉しいな〜」と言ってみたり、最終的には力技で押さえつけて磨いたり。

受け入れてくれたと思ったら、次の日は同じ手が全然使えなかったり。

ちなみに、脅して子供を誘導するのは、モンテッソーリ教育的にはNGですね笑 最近は気をつけてます。

世の中の他の家庭はどうやって子供に歯を磨かせているんだろうとめちゃめちゃ気になります。毎日朝晩の歯磨きだけでも必死。

歯磨きはほんの一例ですけど、子育ても試行錯誤の連続で、正解がない世界です。

そろそろ僕も3Dプリンター歴が1年になりますが、やっと癖がわかるようになって来ました。長く付き合えば付き合うほど、性格を理解できて、相手の気持ちがわかるようになるのと同じで、3Dプリンターの感情が若干ですがわかるようになってきた気がします。

だんだん、変人発言になって来たのでこれくらいにしときます。

では。


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