【バルセロナ６４日目】幸せにポジティブに生きるを科学する　～　Positive Phycology

人事の勉強をしています。人の仕事をするためには、形のないものを説明したり分析したり理論づけしなければならない場面がたくさん出てきます。

形がなく、しかもふわふわとしている気持ち、感覚、価値観、直観などを言葉にし、ないものをあるものに形づけたり、整理して新しい見せ方や気づきを提案してくコンサルタントという仕事をしてきたので、自分にしかわからない言葉ではなくいかに相手に伝わるように説明すればいいのかを考えながら話をする癖がついています。特に外国人に外国語で伝えるときにはさらに適応力と想像力を働かせてコミュニケーションをしなければなりません。

10年以上も人材紹介のお仕事をさせていただいているので気を付けながら言葉を選び形のないものを説明する力はかなりついてきたと思うのですが、多くの場面で経験値や感覚で判断したことを根拠のない自信のようなものに支えられ話をしてきました。現在ビジネススクールで学んでいる授業の中で最も興味深い授業はペンシルベニア大学卒の女性の教授が教える「Positive Phycology　ポジティブ心理学」です。

ポジティブ心理学とは（簡単に説明すると）；

アメリカ人心理学者（ポジティブ心理学の父と呼ばれる）Martin E. P. Seligmanがうつ病や精神病を治すための心理学ではなく人生をより豊かに幸せに生きるために、楽観主義であること、ポジティブに物事をとらえること、人間の強みをいかに伸していくかということが影響しているかを研究した心理学。（参考　https://ja.wikipedia.org/wiki/ポジティブ心理学）

Martin E. P. SeligmanはWell-Being（身体的に健康という意味だけではなく身体的にも精神的にも幸せで満たされた状態という方がイメージに近いとおもいます）でいることを計測する上で、PERMAという5つの領域が関係していると提唱しています。

PERMA（ポジティブな感情、何かに没頭し熱心に取り組むこと、ポジティブな人間関係、人生の意味付け、達成感）

日本語での詳しい説明はこちら；

PERMA-Profilerの説明 | 心理科学研究所

Martin E. P. SeligmanはPERMAが持続的に反映していくことをFlourish（繁栄）と呼んでいます。

仕事が楽しいと人生が楽しくなる

私は仕事を人に紹介する人材紹介という仕事に11年携わってきました。私にとっては仕事はとにかく楽しく、何度仕事に人生のいろんな場面で救われたかと思うほど、人材紹介の仕事が大好きです。

もちろん、初めから楽しかったわけでなく多くの素晴らしいお客様や求職者との出会い、楽しく仕事が一緒にできる同僚に恵まれたこと、自分の達成したことを認めてもらえ意義を感じながら仕事ができたこといろいろな経験を通してどんどん好きになっていったわけですが、仕事の相談を受ける中で仕事が楽しくて楽しくて仕方ない！という人に会う機会はあまり多くありませんでした。だからこそ、よりよい機会を探し選択肢を広げる人材紹介の仕事のやりがいがあるのですが、私が仕事に対して感じているポジティブな感情、幸福感を伝えることはとてもとても難しく、温度差も感じていました。

人材紹介の仕事をしている人は精神的に弱ってしまう人や、辛そうに仕事をしているひとも多く、離職率も高い業界なので、お客様から「下川さんは本当に楽しそうに人材紹介の仕事をしていて、人材紹介コンサルタントのイメージが変わった！」と言っていただける機会もたびたびありました。

ポジティブ心理学の授業の中で、幸福であること、人生の意味付け、Well-Beingであることで体も健康になること、笑顔であることが運を引き寄せることなどを様々なデータで裏付け学べる授業はとても興味深く、今後仕事をしていく中でお客様や会社の組織、部下の教育やチームビルディングに活かせるなと感じる場面が多くあります。

「仕事が楽しいと人生が楽しくなる」

当たり前のようでとっても難しこと。あきらめずにもっと勉強して伝えていきたいなと思います。同時にいままでタイで自己流で根拠のない自信の元、試行錯誤してきたチームマネジメントやコミュニケーションは無意識にやっていたけど成功の秘訣につながっていたのだなと裏付け、根拠につながると感じる場面もあり、「経験×直観×心理学で説明される理論」がかけ合わせられればもっと「仕事が楽しいと人生が楽しくなる」ということをうまく伝えられるようになると思います！