ユリノキ
いびつになりたい君達は
鋭利に尖って人を刺す
目立ちたいよと、羽根をはばたき
ところ構わず色落とす。
移動する。右と左と奥行きに
若い体を貼り付けて
若いからだとこの世を憎み
踊り狂って人待たす。
《僕達の痛みには意味なんてない》
君はふと、画面の枠組みつまずく
何かが消費されて行く音が聞こえて
すり減る靴に諦める。
明るい夜に凍えながら
今日も寂しさに訳を見出せない君達は
常に、いびつな秘密を抱える、
ありきたりで退屈な気高さなのだ。
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