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「詩 その他」から分離して、詩のテクスト情報を掲載します。
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2021年6月の記事一覧

耳鳴り色

耳鳴り色

梅雨の間の青い空、耳鳴り色が降ってくる。沢山の三角形を落として、僕の言葉は埋め立てられる。詩を落としたんだ、でも、見つからない。どの寂しさが僕のもので、どの孤独が君のものなのか、もう分からなくなった、どの水溜りに涙が溶けたのか忘れたのと同じように。誰かが赤い無駄口を叩き、誰かが黄色い説明をする。或いは嘘で塗り潰し、真っ青な吐物を吐き出す。僕は灰色のスランプだ。もう、どれが自分の思考なのか分からない

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