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松尾友雪〈Yusetsu Matsuo〉
2021年1月21日 20:27
君は私に椿を吐く、右と左に左と右に、赤と白とそのまだら模様に、真っ赤な椿が、むず痒そうに溢れて行く。その複雑な、幻想の様な躍動で、何を絞り出そうと云うのだろう。ああ、赤くなり、白くなり、腫れて色褪せて黒くなる、緊張は死とも生とも云い難い振動に思える。私たちは閉じ込められているのか?開け放たれているのか?裸なのか?或いは、幾重にも重なるベールなのか?ひとひら、ひとひら色褪せ
2021年1月10日 10:51
赤い物体を飲み、赤い物体を出し、赤い物体になる。赤は閉じられた内なる景色。それが風景にぶちまけられると一瞬ザワザワと鳥が囀り、鳥は淡くなり、散らすだろう。挑発し、刺激し自壊する赤。それでも口紅を塗る。赤い物体を飲み、赤い物体を内に秘めて、空っぽになるために。ほら、燃え盛る炎にその身を投げ出したい肉体が、辛くなりながら見詰めている。火は水を求めて拒絶し、消費されながら冷えて行く。ああ、生贄は赤く、新