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松尾友雪〈Yusetsu Matsuo〉
2020年2月29日 19:26
ピグマリオンを引き裂くと、甘い灰色の無花果は実る。 怯まずも逸脱を満ち断つ、回廊を弾く海温と、 沸き立つ致死量の血潮で追いかけ、 死を乞う火の鳥の彩りが紐解ける。 幾度も、静まりを埋め尽くす波と、 幾つもの詩を問う広がりを飲み込んで、 騒ぎ出す、洗われたガラテアは泡立ち、 重ね合わされたひとときはミルク色を譲る。 生み出された赤薔薇を逆様の女神と拾い、 モザイクから零れ落ち