見出し画像

なんの役にもたたない収集癖が少しだけ報われたあの日。


自転車で世界一周中!ゆーせいです。
https://www.youtube.com/channel/UCrp9FbYJpbg2On4TGnqx8IQ

今回はたまたま以下のノート記事で少しだけお話しした収集癖について、視聴者の方にご質問いただいたので、もう少しだけお話ししてみようと思います。
https://note.com/unknowninterview/n/n907dd31ef45a

皆さん収集癖はございますか?フィギュアやトレーディングカードをはじめ、切手、昆虫採集、レトロ家具、シールにピンバッジなどなど、世の中には多くのコレクションとコレクターが存在します。中には世間一般にはなかなか理解されず自分の収集癖をどう昇華させればいいのかわからない方もいるでしょう。かくいう私もその1人です。

私の収集物は、呼び名は様々ですが一般には「3Dクリスタル」と呼ばれる置物・キーホルダーです。この名称だけではピンとこない方も多いでしょう。「3Dクリスタル」とはガラスの塊に白い極小の気泡のような点を打ち立体的な造形を浮かび上がらせる技術?です。
言葉で説明するのが難しいので以下の画像をご参照ください。

良いフリー素材が見つからず笑
でも伝わるかと思います。

このように画像にして見せると、意外と見たことがある人もいるかも?ですね。主に観光スポットのお土産物屋さんに売られています。しかも、日本だけでなく海外の観光スポットに売っていることもあります。今回はなぜこれを私が集めているのか、集めた先に何があったのかについて簡単に説明しようと思います。

元々ガチャポンが好きだったりして、軽度の収集癖はありましたがガッツリ3Dクリスタルにはまったきっかけは二つあります。
まず、私は小さい頃からキラキラ光るものが好きでした。ガラス屋さんに遊びに行ったり、ちょうどいい感じの田舎にありがちな鉱物の展示&販売所でつかみ取りの綺麗な石を欲しがったりといった感じです。
もう一つは、旅行です。家族のおかげで北海道から沖縄まで日本中色々なところを旅行しました。普段旅行のお土産はいらない派、なんなら邪魔だと思っていたのですが、たまたま小学生の時に訪れた愛知万博で、モリゾーとキッコロの3Dクリスタルと出会い、雷を打たれたような衝撃が走り、母におねだりしたのを覚えています。それ以降、観光地に行くたびに視線の片隅で3Dクリスタルを見つけては買い漁り、今では家におそらく100個近い3Dクリスタルが飾られています。大きいもので一つ500〜1000円ほど、小さいキーホルダーなら300円ほどで手に入ったので、学生の身分で旅行のお小遣いで買えるお土産としてはリーズナブルだったのも功を奏しました。この場所に行った証としても機能し、訪れた記念になりました。
当時は、観光地にご当地カトちゃんやキティちゃんもよく売られていましたが、そういうものはなぜだか集める気になりませんでした。多分子供心でなんとなくダサいと思っていたのでしょう。

しかし、この3Dクリスタル集めたから何になるわけでもありません。本棚の2区画、それも見て楽しめるようにちょうど本が取り出しやすい高さの区画を占拠しています。大きさが不揃いなのとセンスがないのでなかなか綺麗に飾るのも難しく、ただ置かれているだけのようにも見えます。
メジャーなものの収集であれば見せ合いっこしたり、情報を共有したり、時に一緒に収集をしに行くなど、多くの仲間に恵まれるかもしれません。民族衣装や古銭など文化的な価値があるなら取材がきたり、展示をしたりすることもあるかもしれません。スニーカーや時計など金銭的な価値があるものなら将来的には資産になるかもしれません。
私の3Dクリスタル収集はメジャーでもなければ価値もないので、本当にただの自己満足です。例えば、富士山の山頂でしか買えない希少な「富士山頂クリスタル」や珍しい形の「沖縄シーサークリスタル」、三省堂書店でたまたま見つけて作りの精巧さに惚れ込んで買った「ボルボックスクリスタル」を本当は誰かに自慢したいのです。でもそれは叶いません。誰かに自慢しても「お!すごいね!!(棒読)」で終わってしまいます。せっかくこんな記事を書いているのに、長期の海外旅行中で手元にないので、この記事の中ですら、写真で自慢することも叶わないなんて切なすぎます。

残念ながら叶わぬ夢だと、1人本棚を見つめる日々が10年以上続いていました。しかし、ある日前職(教師)の職場で思わぬチャンスが与えられました。図書館の司書さんから「ガラス展示スペースの展示、次回ゆーせい先生にお願いすることはできますか?」との依頼が降ってきたのです。司書さんの目論見ではおそらくインテリジェンス溢れ、生徒の勉強意欲を掻き立てるような、本や勉学にまつわる展示をお願いしたかったのでしょう。
しかし、私のコレクションを自慢できる初めてのチャンスを与えられた私は、司書さんの無言の期待をフル無視して、3Dクリスタルを展示することを決意しました。

授業ですら使ったことのなかったイラストレーターと超大型の印刷機を初めて利用し、クリスタルの映える背景が黒で白い線で描かれた特大の日本地図をプリントアウト。通勤も普段は自転車のところ、ガラス製のクリスタルを傷つけずに運ぶためにわざわざ二日ほどバスで移動。しかも、早く展示を完成させお披露目するために、図書館に勉強しにきていた生徒を捕まえ展示の準備を手伝わせました。

こうして、誰の得にもならない3Dクリスタル展示が完成したのです。

粛然とした図書館に違和感しかない我がクリスタル達
日本地図を背景に場所をわかりやすく工夫
富士山頂上限定も!!


私のコレクションの中でも大きくて見栄えのいいものを厳選して選んだのでコレクションの一部しか展示できませんでした。それでも、このような形で世に出すことができて私は大満足でした。生徒たちも、大人になっても趣味に没頭し、真面目にふざける私の姿を見て未来に希望を持てたのではないでしょうか。確か2ヶ月ほど展示をさせていただき、何人かの生徒には「展示見たよー!面白かったです!」喜ばれたような気がします。…気がします。

長期の海外旅行中で持って帰ることができないのが理由で、なかなかクリスタルを買う機会がありませんが、いつかどこかで世界の3Dクリスタル展示をすべく、今後もこの趣味を全うしていく所存です。
その時は是非みなさまの密かなコレクションたちも集めて「日の目を浴びなかった我が自慢のコレクション展」でも開いてみたいですね笑

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?