自然生活へ

まだまだ初心者なんですが。今考えていること。

2013年に友人のところへ住み込みでお手伝いに行くことから始めた僕らの自然農法。2014年には独立、2016年には会社設立と"営農的"には順調に進んで行っています。ありがたいことに売り上げも順調に伸び、家族+妹が仲良く暮らせるぐらいになりました。子供がすぐに生まれたこともあり、就農以降もずっと大阪住まい。大阪から各地に広がっている農地に通っていました。毎日1時間くらいかけて畑や田んぼに行く生活。2018年には、地域の自治会長になったり子供の出産のたびに家事や育児の負担も増えたり、なかなか農業に集中できない状況でした。(大阪に住むことのメリットもたくさんあるのですが。)

一昨年から茶畑のある、奈良県奈良市で家を探し始めました。奈良市の空き家コンシェルジュという制度を利用して、探しました。ホームページを見ながら、色々候補を探していたのですが、奈良市都祁吐山町にある古い古民家がかっこよかったので、こちらを紹介していただきました。

空き家コンシェルジュさんが間に入ってくれたことで交渉は円滑に進み、僕らの物件探しは一軒目で決まりました。僕は大学も迷わず、結婚も迷わず、就農も迷わずの即決野郎なんですが、結果、この決断は良かった気がします。新型コロナウィルス感染症が広がり始めた時期とちょうど重なったので、契約の条件は何度も考えましたが、結果的に2020年7月から築150年以上の古民家をお借りすることができました。ありがとうございます。

一ヶ月後の8月には、半澤鶴子先生が来てくださり、僕らの古民家を褒めてくれました。今まで自信が持てなかった、自分たちの決断を大いに勇気付けてくれました。木があなたを守ってくれるのよ。先生が言ってくれた言葉。僕のもう一つのテーマになりつつあります。

古民家にいると、その家に住んでいた人の人となりや思っていたことがぼんやりと伝わってくるような気がします。ここに住んでいた人たちはきっと、「生活を楽しむ」ということをとても大事にしていたはず。いいお庭、古い道具、家庭菜園。決して便利とは言えない場所にあって、自分たちが自分たちの生活を作り出すということにきっと、魅力を感じていた人たちが住み続けていたという感じが伝わってきました。

この家の1番の魅力は玄関。鉄瓶にお湯を沸かして、お茶を楽しんでいただけるスペース。小さな机に、小さな炉。4人でお茶を楽しんだり、お話ししたり、お餅を楽しんだりすることができます。ここでもてなすお茶は全部僕らが作ったお茶。自分たちが作ったもので人をもてなすということの、喜びを感じています。

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