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そりゃないぜ、おかあさん。

お名前、「雪」っていう字なんですね。

はじめて会った人にはかならずこう言われる。そのあとに続くのは、「めずらしいですね」か「かわいいですね」だ。

で、次に聞かれるのが名前の由来。「ゆき」だと、由紀、有希という字をつかっていることが多い。

だから「雪」にはさぞや深い意味がこめられているのではと思われるのだけど。


そんな深読みはしないでほしい。いいづらくなるから。だって名前の由来は、

生まれたときに雪が降っていたから。


だから。


ちなみにわたしの生まれは福井県で、季節は1月。

雪が降るの、当たり前ですからーーー! 残念っ!!!!!

(ギター侍さん風)

ほんとにもう苦笑するしかない。


名前の由来をおとうさん、おかあさんに聞いてみよう!みたいな宿題でこの事実を知ったときは、正直ちょっと悲しかったなあ。

だってほら、みんなの名前にはちゃんとした理由とか、こんな子に育ってほしいみたいな想いが込められてるじゃない?

・おとうさんの名前に入っている「直」の字が入った、直樹(なおき)くん

とか、

・美しく、賢い女の子になるようにという思いで名付けられた、郁(いく)ちゃん

とか。


なのに…。


なんでわたしだけ、自然現象!?


しかも最初は「ゆず」にしようとしていたんだとか。理由を聞くと、響きがかわいいから。あ、あと、ゆずなら男の子でも女の子でもつかえるじゃない? とも言ってたっけ。


そんなわけでずっと名前が好きじゃなかったのですが、もしかしたらおかあさんはわざと名前に意味や思いを込めなかったのかも? と思えてきて。

なんでかっていうと、うちの母と父は子どもに対してなにも期待しないんですよね。

・大企業にはいってほしい
・はやく結婚してほしい
・子どもを産んでほしい(孫の顔がみたい)

なんてことはいっさい言われたことがなくって。


悪いことをしないで元気でいてくれればそれでいい。


こんな小学校の学級目標みたいなことだけをずっと言われ続けてて。
だから名前をつけるときも同じだったんじゃないかなあって。


期待しない。親の想いを背負わせたくない。自由に生きてほしい。


だからこそ名前にはなんの想いも込めなかったんじゃないのかなあって。

...

......

…......って、うちのおかあさんにかぎってこんなこと考えてるわけないか笑


とにもかくにも。


雪という名前のとおり、色白に産んでくれてありがとう。


わたしは、おかあさんのつけてくれたわたしの名前が大好きです。


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