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ケアマネが書く文章

それが全てではないし、クオリティもそれほど求められていないけど、文章作成もケアマネジャーの仕事に含まれる。
人様に披露するのが、ケアプラン。人知れず書いて残すのがアセスメント票とか支援経過やモニタリングの記録、会議録。時々病院とか事業所に渡す情報提供系の書類

ケアプランは数行程度で、「利用者の意向」「総合的な援助方針」「解決すべき課題」を書いて、数文字程度の「目標」単語を羅列した「援助内容」といったところ。何故、そのサービスを利用するのか、介護サービス利用してどうしたいのか?って利用者目線の部分と、どのような援助をするのか具体的に記載した事業所に向けている面がある。
利用者も事業所も正直、そんなに重要視してないだろうことは、百も承知だけれど、それでも介護サービス利用することの意義を理解して頂けるように頑張って書くのがケアマネの誠意。

支援経過は文字通り、自分の仕事を証明してくれる大事な記録。スタイルは特に決まっていないけれど、状況を客観的に説明し根拠を示しなぜその行動をしたのか、利用者・事業所とのやりとりとか、時系列に記録していく。時々、支離滅裂で要旨がわからなかったり、日記やポエム風な同業者の記録を見ることがあるけれど、求められてるのは事実に基づいた客観的な部分とそれを踏まえた支援者の判断と行動、その結果を明確に示すこと。自分にとってはこれが一番基本で大事なものだと考えている。

会議録とか照会の記録は計画を立てるとき、それを利用者・事業者とどう共有したかって記録。時々、事業者さんから頂戴って言われたりするので、当たり障り無く仕上げておく。
情報提供の書類はレ点の部分も多く、アセスメント票からの転記がほとんどなのでサクッと作れる。でも入院時の提供書の、入院直前の状況と退院時に望む身体機能とか在宅で生活するための要件なんかは、すごく力を入れて書く。読まれてるのか不明だけれど、それでも大事なことなので手は抜かない。

ケアマネジャーが作る書類は質実剛健。余計な装飾とか凝った文章力などは不要。ただ、分析の結果とか現在起きている事象とかを捉えて言語化して簡潔に書くことが大事。
そしてスピード重視な面もあるから、定型文を作ったりパソコンでの入力作業の効率化を目指して文章は至ってシンプル。

ケアマネジャーは書類が多すぎるという声はよく聞くけれど、書類の種類が多いとは思えない。上に挙げたもので不要と思えるものはない。
ただ、それを作る頻度を減らしてくれないかな~って思う。福祉用具を引き上げたり入れたりとかデイサービスの頻度が変わったりみたいな場合、事前に予想できれば会議録に記して置いて一連の業務は免除してほしい。

文章作成して、その文章で報酬いただくわけではないけれど、文章作成能力は仕事の質に影響する。利用者に求められれば開示しなければならないし、実地指導の時にはチェックされる。利用者や事業者への配慮は何にも増して必要。