安近短 八丈島へGO vol.2
海の日の祝日を挟んだ4泊5日の八丈島バカンス。
「やった〜休みだ!」と言いたいところだが、サラリーマンを辞めた身でははじける様な解放感に欠けるのが残念だ。
決して刺激が無い毎日でもないが、やりたい事だけをやる生き方とは、こう言うもんなんだろうか。
八丈空港から僅か5分。
いつも世話になっているダイビングサービスの面々と一年ぶりに再開する。
Aさんは、マジメ&誠実を絵に描いたような人。ミス無く卒無く仕事をこなし、絶対的に信頼がおけるダイビングガイド。
Bさんは、お茶目で人懐っこく、ゆるい感じの人。少々危なっかしいところもあるけれど、憎めない人柄が魅力のダイビングガイド。
対照的な二人を見ていると、思わず微笑んでしまう。
自分はどっちのタイプだったろう?
おそらくBさんタイプの生き方に憧れながらも、Aさんタイプから抜け出せず、ストレスフルなサラリーマン時代を過ごしてしまった。
そんな二人のガイドに導かれながら、毎日変化に満ちた八丈島の海を潜った。
アーチや断崖が続くダイナミックな地形に色とりどりの魚たち。
特に、いつも流れが速く荒れがちで、条件が揃わねば潜ることが難しい八丈小島でのダイビングは感動的だった。
ダイビングの後は、レンタカーで温泉三昧。
七つの町営温泉を順番に巡って行った。
源泉掛け流しのお湯は、緑がかった茶褐色で少々塩味がある。
今回特に気に入ったのが、裏見ヶ滝温泉。ここは水着着用の混浴露天風呂。
裏見ヶ滝から続く深い緑の沢を眺めながらの入浴が楽しめる。
そして、ここは何と無料。
温泉の後は、ほてった身体を冷やしたい。
八丈島には牧場があり、ジャージー牛から採れた新鮮なミルクを使ったソフトクリームが美味い。
夜は八丈島の魚介料理に舌鼓を打つ。
民宿でもこの豪華さだ。とても食べきれない。
同宿のダイバーさんに、母娘の二人連れがいた。娘さんは学生時代をダイビング部で過ごし、社会人になってもダイビングが趣味。
そんな娘と同じ目線で景色が見たいと母も追いかけてダイビングの世界へ。
今や親子で日本のみならず、あちこちの海を潜っているらしい。姉妹のような仲の良さに幸せな家庭を感じた。
僕には子供がいないが、近頃親子断絶の家庭も多いと聞く。
職場の人間関係もさることながら、家庭の人間関係もさぞ難しいことだろう。どうすれば、こんなに仲良くなれるのか。
僕の年老いた母へのぶっきらぼうな態度もいい加減にしないといけないと、一人反省するばかりであった。
さて、こんな贅沢な毎日を四日間繰り返し、最終日は八丈富士へのトレッキングを楽しんだ。
山頂付近はいつも雲を被り、なかなか晴れてくれない。
僅かな雲の切れ目のチャンスを掴んで登りたい。
そして、頂上からのお鉢巡りは何度行っても感動してしまう。
こんな感じで夫婦二人、限界まで遊び尽くした四泊五日の八丈島への旅であった。
さて、明日からは何をして遊ぼうか...
つづく。