61歳FIRE生活【開脚、股関節、骨盤ストレッチ】 24.7.5 Fri.

友人女性に教わった開脚ストレッチ。
目指せベタっと180度開脚は、夢のまた夢。

その日僕らは、朝からシーカヤックを漕ぎ続け、ようやく大きな岩山を背景に見事な弧を描く無人のビーチに上陸した。

玉砂利を敷き詰めたようなビーチの奥は、断崖へと続く鬱蒼とした草むらに覆われ、陸からは決して近づけないであろう其の場所は、秘密基地の名にふさわしい、我らカヤッカーの憧れの場所であった。

今夜はここに泊まろう。
それぞれの艇からキャンプ道具を下ろしテントを設営。火をおこし、酒を飲み、自慢のアウトドア料理に舌鼓を打ち、皆で焚火を囲んで談笑していた。

次から次へと繰り出される新ネタで盛がる中、突如披露された妙齢女性の180度開脚。

燃え盛る焚火を背景に、Vの字に見事に開かれた二本の脚。いやVの字どころではない、くの字を上に向けた形と言うべきか。

神々しいばかりのこの光景に、唖然とした面々も徐々に正気を取り戻し、めいめいに開脚を試みるも、全く持って開かない。

50代、60代を中心にしたカヤックメンバーでは無理もない。
皆、若かりし頃の運動自慢の持ち主だが、年齢には勝てず、カチコチに凝り固まった身体を嘆くばかりであった。

180度開脚を披露してくれた女性曰く、勤め先には社会人アメフトクラブがあり、部下がそのスター選手だとか。

ご存じの通り、アメフトは激しいコンタクトスポーツ。日ごろから身体の柔軟性を保つことが、好プレーとケガ予防において、とても大切らしい。

そこで、彼女が指揮する部門では、彼の指導の下、健康目的で皆が開脚ストレッチに取り組んでいるらしい。

なんと素敵な話ではないか。
健康増進、ケガ予防、部門コミュニケーション活性化。それも部下の得意技を活かして実現するなど、並みの管理職ができる技でない。
さすが、某大手企業の上級管理職と言うのも頷ける。

そんなこんなで、その日から僕も開脚ストレッチが日課となった。
しかし、言うは易し、行うは難し。一向に身体は曲がらない。

その内、開脚の為には股関節の柔軟性が重要と知る。そして、更には骨盤を立てる必要もあると気づいた。

youtubeにも多くのストレッチ動画が投稿されている。
どなたも美しいボディをお持ちの上に、お顔も美しい。
顔は関係ないはずだが．．．

できることなら還暦過ぎの、運動が苦手そうな人の動画がUPされていれば、張り切ってチャンネル登録するのだが。

暇を見つけてはストレッチをする中、開脚はまだまだだが、最近ようやく骨盤を立てることができ始めた。

これまでの僕は、いつの間にか長座の姿勢もろくに取れなくなっていた。
お尻周りの筋肉が凝り固まり、骨盤も立てられず。

道理で猫背にもなるわけだ。
これが老化と言うことか。

この先の身体のメンテナンスは、僕の株式投資方針と同様に、長期・積立・分散でやっていこう。

即ち、十年単位の長期で、毎日少しづつ、様々な部位を。

いつの日かのベタっと180度開脚を目指して。

つづく。