できる子の違いはここにあった?知っておきたい原因帰属理論とは
「あの子はすごい努力家だな!」
「あの子のメンタル強いな!」
「あの子はどんどん成長していくな!」
周りにそんな風に思わせる子はいないでしょうか?
「うちの子もそんなすごい子になってほしい!」と思う親も多いはず。
実は、そんな努力ができる子、メンタルが強い子、どんどん成長できる子たちには「原因の捉え方」に秘密がありました。
今回は、そんな「原因の捉え方の違い」と「子どもの成長」に焦点を当てて原因帰属理論について解説していきたいと思います。
「原因帰属理論?なんだか難しそうやな・・・。」と思われた方も大丈夫です。わかりやすく解説していきます。
それではまいりましょう!
原因帰属理論とは
これから説明する原因帰属理論は、ワイナーが提唱したもので、ある行動をして得られた結果の原因を、どのように認知するかによって、その後の動機づけ(行動)が変わってくるといったものです。
「はい、意味わからーん!」いきなり難しい話になってしないましたね・・・。
まぁ一言でいってしまえば「結果の受け止め方の違い」のことですね。
では、具体的にテストで100点中40点だった場合で考えていきましょう。
その40点という結果をどのように捉えるかで、その子の次の行動は変わってきます。
捉え方は以下の4つ↓
①努力
②能力
③運
④課題の難易度
表にするとこんな感じ↓
引用:まんがでわかる発達心理学
この①〜④、どの原因で捉えているかが子どもの成長の鍵になるのです。
一つずつみていきましょう。
①努力型
努力型とは、自分の努力次第で結果は変えられると考えるタイプです。
例えば先ほどのテストの例でいえば「40点で悔しいけれど、これから勉強を頑張ればもっといい点取れるはず!頑張る!」と思える子です。
このような思考を別名「成長思考」といいます。世界的権威の心理学者キャロル・ドゥエックが20年にわたる研究のもと提唱しました。
つまり
「自分はどんな時でも成長できる」
「どんな問題も解決できる」
「環境は自分の力で変えられる」
というような前向きな思考パターンのことです。
②能力型
能力型は、自分の能力は生まれつきのもので努力しても変わらないと考えるタイプです。
先ほどのテストの例でいえば「40点だったのは、自分の能力が足りないからだ。仕方ない」と結果を解釈します。
この思考は、先ほど紹介した成長思考の逆で「固定思考」といいます。
「どうせ自分にはできない」
「努力したって変わらない」
「あの子がすごいのは能力が高いからだ」
という思考パターンのことです。
③運型
運型は、今まで説明した①努力②能力とは、毛色が違い、結果の原因を外に求めます。
つまり、「結果は運だから、自分が介入できるものではない」という思考です。
先ほどのテストでいえば「40点だったのは、運が悪かったからだ。仕方ない」と考え、次の結果につながる行動をしません。
つまり、自責思考ではなく、他責思考な考え方です。
④課題の難易度型
課題の難易度型は、③の運と同じように結果の原因を外に求めるタイプです。
「結果は課題の難易度で決まるから、自分が介入できるものではない」という考え方です。
先ほどのテストの例では「40点だったのは、問題が難しすぎたからだ。仕方ない」と考え、次の結果を向上させようと行動しません。
一番成長するのは?
もう結果はもうおわかりですね。
そう!一番成長するのは①の「努力型」です。
ただ、注意点は時と場合によっては③運と④課題の難易度で考えられた方が楽になれる場合もあります。
それは、「7つの習慣」でいうところの、自分の「影響の輪」の外に課題がある場合です。
つまり、自分の力では到底変えられない課題にぶつかった時は、運や課題の難易度で解釈した方がいい時もあるということです。
極端な例でいえば「もう身長が170cmで止まってしまった人が、2mまで伸ばしたい!」といってバクバクご飯を食べたとしてもその努力が実ることはありませんよね。
努力は正しい方向にしなければ意味がないのです。月に行きたいと言って、月に向かって地上を歩いていても一生月にはたどり着けないのです。
「過去や他者は変えられない」とも言いますしね。
ただ、先ほどのテストの点数のように、努力次第で結果が変わるもの(影響の輪の中のもの)に対しては、努力してほしいですよね。
では、どうしたら努力型の子になるのでしょうか?
どうしたら努力型の子になるの?
努力型の子が成長するのはわかりましたが、ですが、いきなり「努力しなさい!」と言ったところで「うるさい!」となるだけです。努力型から遠ざかる一方・・・。
では、どうしたらいいのでしょうか?
オススメは以下の3つ↓
⑴他人との比較より過去の自分との比較
⑵ダメなところはあえて無視する。(無視のスキル)
⑶良いところに注目する(選択的注目)
そう、まずは⑴自分との比較をすることで、ちょっとした変化も成長と捉える事ができるようになります。
極端な例でいえば
「昨日は一歩しか歩けなかったけど、今日は二歩進めたね」
と言ってあげれば良いのです。
せっかく2歩進めても100歩進める人と比べてしまったら「どうせボクなんて能力ないし・・・」とへたれてしまうだけです。②の能力型(固定思考)に陥ります。
他者を排除し、自分の成長にフォーカスできる言葉かけをしてあげましょう。
また、⑵と⑶はセットで行うと効果的!脳科学者の中野信子さんが「飴と無視」と表現していましたが、ラットの実験でこの効果は証明されており、詳細は割愛しますが、飴だけ与えられたラット、ムチだけ与えられたラット、飴とムチ両方与えられたラットを比較したところ、なんと飴だけ与えられたラットが、一番行動力が上がり、成果を出したそうです。
このことからも、マイナスな面はフォーカスせず、プラスの面にフォーカスしてあげる事が効果的といえるでしょう。
※マイナスなところとは、その子の健全な失敗のことであり、社会的にいけないことや危険はことをした時は無視せずビシッと教えてあげる必要がありますのでご注意を。
まとめ
原因帰属理論について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
原因の捉え方で子どもの成長は大きく変わります。
要は、ターボエンジンをゲットできたようなものです。
「うちの子は無理・・・」と親が能力型(固定思考)になってはダメです!
きっとあなたの子も努力型になれると思います!
まずは、親が努力型(成長思考)でいきましょう。
こちらの記事もオススメ↓成長思考や好奇心について綴っています。
以上、ガクせんでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
良い一日を!
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