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知っておきたい!「子どものためになりたい」が子どもの成長を阻害するという矛盾

「子どものためになりたい!」

この気持ち、親や先生など子どもに関わる人であれば多くの方がもっているのではないでしょうか。

しかし、現実問題として、この「子どものためになりたい!」という気持ちが強すぎると子どもがうまく育たない場合があるのです。

なんという矛盾・・・。

ボク自身も12年間の教員生活や自分の子育ての体験の中で幾度となくこの矛盾した事実に直面してきました。

大半の教育者は、常に

「自分は、子どもの役にたてているかな?」
「自分は、子どものために何ができたかな?」

とふり返りながら子どもに接しています。

真面目で一生懸命な証拠ですね。

そう、このようにふり返ること自体は決して悪いことではないのですが、この「子どものためになりたい」という気持ちから教育者がとる行動次第では、子どもを腐ったミカンのようにダメにしてしまうのです・・・。

その子どもをダメにする行動とは

ズバリ「お節介」

です。

このお節介焼きマンの罠にハマっている教育者はとても多いです。

子どもが困る前になんとかしなきゃ!
子どもが大変そうだから手伝ってあげなきゃ!

このように、子どもが求めてもいないのに、子どもの問題にどんどん介入してしまう・・・。

こうなると、子ども自身が自分の問題に責任をもたなくなります。他人事になります。人に依存します。

そう、子ども自身が成長することをやめるのです。

教育者は、子どものためを思って一生懸命頑張っているのに、まぁなんとも残酷な真実・・・。


「じゃあ、どうすればいいのさ?」という声が聞こえてきそうですが、その答えは

「しっかりと見守り勇気づける」

ただそれだけです。

子どもが、自分の課題にしっかりと向き合い、乗り換えていく様をそばで見守り心から応援するのです。

決して、土足で子どもの課題に介入してはいけません。どんな時でもコートに立ってプレーするのは本人しかいないのです。子どもの代わりに大人がコートに立って迫りくる球を打ち返してはいつまで立っても子どものプレーは上達しません。


本当に子どもに介入していいのは、以下の2点の時のみです。

●一つは、本人が助けを求めてきた時

「ヘルプを出す」のも本人の課題なのです。

本人がヘルプを出してきた時こそ「よし!人肌脱ぐか!」と助けてあげてください。あくまでも本人の状況を見定めて、一人では難しそうな部分をサポートしてあげましょう。

●二つ目は、危機的な状況な時

セコンドが白いタオルを投げ入れるように、大人が見ていて「これはもう厳しい!」と感じた時は、待ったなしで介入していきましょう。いじめや非行など子ども一人では解決できない問題は世の中にたくさんあります。

本人のヘルプを待っていては致命傷になってしまう!そんな時は、迷わず動き出しましょう。

だからこそ、見守るということが大切なのです。


それ以外の時は、とにかく側で温かい眼差しで見守り、「君ならできるよ」「信頼しているよ」と勇気づけてあげてください。

最初は「できなーい!」と泣き言をいうかもしれません。すぐに諦めてしまうかもしれません。

でも、長い目で見てみれば必ず成長しているものです。その成長を見逃さず、必ず「前よりできてるじゃん」「成長してるね」とフィードバックしていってあげましょう。


それが、本当の「子どものために大人ができること」なのです。


まとめると、「子どものためになりる」とは、子どもに変わって課題を解決してあげることではなく、見守り勇気づけることなのです。

はたから見たら、「あの人子どものために何もしていないね」と思われるかもしれません。

それくらいが丁度いいのです。本当のサポートとは目に見えにくいものなのです。

周りからの目を気にすることなく、しっかりと子どもの成長を見守り勇気づけていきましょう。


以上、ガクせんでした。

最後までお読みいただきありがとうございます。

良い一日を!

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