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校則が子どもだけではなく、先生の首も絞める話

「廊下は静かに右側を歩く」
「シャーペン禁止」
「他のクラスには入ってはいけない」
・・・

学校には様々な校則(ルール)がありますよね。

ボク自身も、自分の子ども時代はもちろんのこと、小学校教員として勤めてきた12年の間にも様々な校則に出会ってきました。明文化されていないルールも含めるとそれはまぁ星の数ほどありましたね(笑)

そんな校則(ルール)が子どもの成長を阻害するという話は以前にもしました。↓


そんな子どもにとっても害になりうる校則ですが、ボクの経験上、先生にとっても非常に厄介なものでもあるのです。

「え!先生は校則を必要としてるんじゃないの?」

という声が聞こえてきますが、実は全ての先生が必要性を感じているわけではなく、中には苦しんでいる先生もいるのです。

まぁボク自身がそうだったのでこうやってnoteを執筆しているわけですが・・・。

では、なぜ校則で先生が苦しむことになるのか、ボクの経験も加えながらお話ししていきます。


校則で先生が苦しむ理由

先日、ボクはこんなツイートしました。

そう、先生たちは自分たち?が定めた校則を守らせることに必死です。

こんな校則意味ないでしょ!と吐き捨てられればいいのですが、(ボク以外の)多くの先生は非常に責任感が強く職責上しっかりと校則を守らせようとします。

そうすればどうなるかはツイートの内容の通りですよね。


①注意することが爆増!

「こら!廊下は静かに歩きなさい!」
「キャラ消しゴムはもってきちゃダメって書いてあるでしょ!」
「掃除中はおしゃべりしないでやりなさい!」

などなど、まるで刑務所の看守のように子どもを管理していかなければいけません・・・。

校則に書いてある以上、ルールを守らない子どもたちを野放しにするわけにはいかない、秩序を乱すわけにはいかないと先生たちも血眼になって注意します。

でも、よくよく考えてください。大人でもこんな数々のルール完璧に守っていたら苦しくなりますよね。ましてや子どもが完璧に守れるはずがありません。

つまり、永遠に注意するという行為が消滅することはないのです。


②関係性が悪くなる

事細かに注意してくる存在に対して子どもはどう思うと思いますか?

そう!「敵」の一言です!

まだ、低学年の子どもは素直に聞いてくれるかもしれませんが、ある程度年齢を重ねてくると自分の意思もはっきりとしてくるので

「うるせーな」
「こんくらいいいじゃんかよ」
「なんでこんなルールに従わなきゃいけないんだよ!」

と心の中で感じるようになります。

「僕たち私たちのために注意してくれてありがとう!」なんて思ってくれるはず・・・・・ないですよね。

子どもたちといい関係を築くことを求めてやまない先生という仕事なのに、なぜ子どもとの関係性をわざわざ壊すようなことをしなければいけないのか。

ボク自身、このようなジレンマに襲われていました。

ルールを守らせる、ルールを強いられるという関係は完全に「lose・loseの関係」でした。


③よりルールを守らなくなる

関係性が崩れれば、もちろん教育力は著しく低下します。

「何を言うかより誰が言うか」が大切な教育現場において、信頼関係の欠如は致命的とも言えます。

そんな、ルールを徹底するという罠に陥った先生は、子どもからの信頼を失います。そして、子どもたちはますますルールを逸脱するような行動を起こすようになるでしょう。

まぁそもそも禁止されればされるほどやりたくなるのが人間の性でもありますしね。(心理的リアクタンス)


まとめ(結論)

「ルールは守ものではなく、つくるもの」という基本に立ち戻り、上からルールを押し付けるのはもうやめましょうよ日本の教育。

上述してきたように、たくさんの校則を課すのは先生にとっても子どもにとっても最善の策とは言えません。

それよりも、先生と子どもたちが一緒になって丁寧にルールをつくれっていく過程が大切なのではないでしょうか。課されたルールと自分たちで納得してつくったルールとでは、鯛焼きと本物の鯛くらい違います。

ボクも教員時代は子どもたちと一緒にルールをつくっていくことを大切にしてきました。

詳しくはこちらの記事をどうぞ↓


みんなの学校で有名は大空小学校では、「自分がされていやなことは人にしない 言わない」というルールしかありませんでした。それで実際に不登校ゼロを実現しています。

他にも、「学校の当たり前をやめた」で有名な工藤勇一校長先生、「校則なくした中学校 たったひとつの校長ルール」で有名な元桜丘中学校校長の西郷孝彦さんなど校則を見直すことで成果を出されている方々もいます。

いつまでも、子どもを信じることができずに校則でガチガチに縛ることから卒業し、先生と子どもが一緒になって学校を、教育をつくっていけることを願っています。

その先にこそ、先生も子どももwin-winで笑顔あふれる未来がまっています!


以上、ガクせんでした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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