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台地のヘリはどんな感じ?:東京都中央部平地~中山間地域【脳内散歩 vol.1】

東京都の中央部には多摩川の扇状地を起源とする台地(武蔵野台地)が広がっています。
この台地のヘリ、かなりクッキリしているので、実際どのような感じになっているのか、気になりませんか??

武蔵野台地全体の地形

さっそく地形図を見てみましょう。

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スーパー地形(カシミール3D)より抜粋。
なおカシミール3Dは元データとして国土地理院の「電子国土」を使っているそうです(出典:国土地理院ウェブサイト
※トップ画像や以下の地形・地図画像すべて引用もとは同じです。

武蔵野台地は多摩川の扇状地ですが、浸食が進んでいるので綺麗な扇型ではありません。
北東側は荒川に削られたのか、そのヘリは所々で直線状になっています。
また台地内に源流をもつ川がいくつもあり、あちこちに谷が見えますよね。
実はこの谷(河川)も特徴ごとに生い立ちを想定できそうな、興味深いヒミツがあるのですが、これは別記事でお話しします。

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こうしてアップで見ると、あちこち浸食されているのが分かりますよね。

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さらにアップで見ます。
東京と言えば大都会で様々な建物が並び、道路や鉄道も縦横無尽にひろがっていて平坦なイメージですよね。
でもこうして詳しく見ると、なかなかに複雑な地形をしています。

確かに東京都庁のあたりなど、地上(一階)だと思って歩いてたら、隣のビルでは地下扱いだったり、案外と起伏があります。

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では今回は、この赤点線の辺りを見に行ってみましょう!

ってこれ、やっぱりタモリ俱楽部みたいな感じになりそうな・・(笑)


綺麗な段差地形を見る!

さあさあ、さっそく行ってみましょう!

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段差に沿って走っている線路は東北新幹線などの新幹線や京浜東北線などです。南の鶯谷駅から北は赤羽駅までの区間です。

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真ん中付近~北部をさらにアップにしてみました。
東に見える蛇行した河川は墨田川、さらに東は荒川です。
そして真ん中あたりを西から東へ流れ墨田川に合流しているのが石神井川(しゃくじいがわ)です。

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国土地理院地形図をかぶせました。建物でビッシリ!
そしてこうして見ても、段差地形は目立ちますね。

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さらにアップ!!
やはり段差を通り抜けている道路は少ないですね。
王子駅(図の中心付近)の北西を通る国道122号線がどんな感じで通っているのか、この目で確認してみたくなりました(笑)
それと石神井川はどう流れているのか?地下を通しているように見えます。

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地形のみに戻します。・・おや??
石神井川、台地内では広い谷の中を流れていて、その他には南へ曲がって続いていますよね。でもそっちは水は流れていないっぽい。
何か秘密がありそうですよね!!これは調べて別記事で紹介したいです。


段差を実感してみる

段差地形がハッキリしているのは分かりましたが、実際はどうなのか?
断面図で見てみましょう。

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このあたりを、この方向で切ってみます。

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スーパー地形アプリの機能を用いて筆者作成

縦の縮尺を5倍にしています。
なかなかの急崖ですよね。約20mも落差があります。
京浜東北線は何度も乗ったことはありますが、南西側に段差があったような無いような・・今度行くときは確かめてみたいです。


北の谷地形も見てみたい!

そしてもう1つ気になっていたのが、ガリ―浸食状の谷地形。
都会のど真ん中にこんなものがあるの??

赤羽近辺谷地形

これです。

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赤羽のあたりだったんですね。
谷地形の段差の影響で行き止まりになっていたり、迷路のような道路です。

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崖近くまでびっしりと家が建っています。
崩れないように何かしらの対策はされているのでしょうが、どんな感じなのか?実物を見てみたいです。


空中写真3D

では最後に、空中写真とその3Dを見ていきましょう。

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石神井川と赤羽の谷地形、墨田川が見えます。

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段差、目立ちますね!

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さて、気になった場所をブラブラと見てみる「脳内散歩シリーズ」。
これをきっかけに実際に散歩に出かけてみるのも面白いかもしれません。
私は既に行きたくなっています(笑)

お読みいただき、ありがとうございました。

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