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【都道府県シリーズvol.44】和歌山県:プロローグ

都道府県ごとに地形と地質を見ていく「都道府県シリーズ」。
44回目は和歌山県です!

和歌山県の全体像

和歌山県と言えば、真っ先に浮かぶのはみかんでしょうか?
あとはですね。
歴史的なものでは熊野古道も有名です。
この熊野古道の近くで地すべりが発生して、その調査のために出張に行ったことがあります。
全体的に急な山が多いイメージでした。

無題92_20210726203709

そんな和歌山県は本州の真ん中よりやや西にあります。

26_周辺都道府県01

スーパー地形(カシミール3D)より抜粋した画像をもとに筆者作成。
なおカシミール3Dは元データとして国土地理院の「電子国土」を使っているそうです(出典:国土地理院ウェブサイト
※トップ画像や以下の地形・地図画像すべて引用もとは同じです。

紀伊半島の南西部で、大阪・奈良の南。
海を挟んで徳島県の向かい側です。

26_地形図00

非常に山間地が多いイメージですね。

26_地形図01

県境を入れてみました。
北の方には広めの平野があり、まっすぐ東西に谷がのびています。
これは日本を東西に切る大断層である中央構造線でできた地形です。

中央構造線_産総研

西南日本の活断層と中央構造線(産業総合研究所より)

これです。
活断層としての中央構造線は紀伊半島の中央西部から四国北東部あたりまでのびていると考えられています。

26_地理院01

国土地理院地形図を見ると高速道路鉄道は北の平坦地や海沿いを通っており、主要都市をつなぐように結ばれているのでしょう。
でも国道はほぼ県全域を網目状に張り巡らされているので、山間地にもあちこちに街があるようです。


地形区分

いつものように地形区分をします。
やはり山間地域が多めでした。

26_地形区分

12地域に区分しました。
山間地域は多いのですが1000mを超えるような高山地域は一部だけでした。

青色:標高0m~300mくらいの平地を中心とした地域。
緑色:標高0m~700mくらいの平地~中山間地域。
茶色:標高100m~1000mくらいの山地を中心とする地域。
赤色:標高500m~1000m超の高い山が多い地域。

山間地域は便宜的に市町村境で区分した箇所があります。

以下に各地形区分が属する市町村をお示しします。
和歌山県シリーズのインデックスとして使って頂ければと思います。


都道府県シリーズ:「和歌山県」のインデックス

①:北西部平坦地域
和歌山市(わかやまし)のほぼ全域。岩出市(いわでし)南部。
紀の川市(きのかわし)中~南西部。海南市(かいなんし)北部。

②:北部山間地域
和歌山市北東部、岩出市北部、紀の川市のほぼ全域。
かつらぎ町(ちょう)の北部。
九度山町(くどやまちょう)・橋本市(はしもとし)の全域。

③:北西部平坦~中山間地域
海南市南西部。有田市(ありだし)の全域。
広川町(ひろがわちょう)北西部。湯浅町(ゆあさちょう)のほぼ全域。
有田川町(ありだがわちょう)西部。

④:中北部山間地域
有田川町のほぼ全域、かつらぎ町南部。
紀美野町(きみのちょう)・高野町(こうやちょう)の全域。

⑤:西部平坦~中山間地域
由良町(ゆらちょう)・日高町(ひだかちょう)・御坊市(ごぼうし)のほぼ全域。日高川町(ひだかがわちょう)南西部。
美浜町(みはまちょう)の全域。印南町(いなみちょう)中~西部。

⑥:南西部平坦~中山間地域
印南町南西端部。みなべ町(ちょう)南西部。田辺市(たなべし)西部。
上富田町(かみとんだちょう)中~西部。白浜町(しらはまちょう)西部。

⑦:中央部山間地域
湯浅町南東部、由良町・日高町・印南町北東部、御坊市北端部。
日高川町・広川町・みなべ町のほぼ全域、田辺市北西部。上富田町北端部。

☟この地域の記事



⑧:東部高山地域
有田川町南東部、日高川町北東部、田辺市北部。

⑨:南部山間地域
田辺市南部、上富田町南東部、白浜町のほぼ全域。
新宮市(しんぐうし)西部。那智勝浦町(なちかつうらちょう)北西端部。
古座川町(こざがわちょう)のほぼ全域。串本町(くしもとちょう)西部。
すさみ町(ちょう)の全域。

⑩:中南東部山間地域
田辺市中~北東部、新宮市中西~北部。

⑪:南東部山間地域
新宮市中部、那智勝浦町北西部、古座川町北東部。

⑫:南東部平坦~中山間地域
新宮市・古座川町南東部、那智勝浦町中~南東部、串本町のほぼ全域。


今回はここまでとなります。
今後は各地域の地形・地質についての詳しい情報をお届けします。

お読みいただき、ありがとうございました。

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