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『幸せ』に形はない。そして正解もない。
これを読んでいるあなたにとっての『幸せ』ってなんですか?
今日読み終わった小説『サクラサク、サクラチル』の中で、心に響く文章があった。
「『幸せ』ってどういうことだと思う?」
「自分の進みたい道に進めること……かな。誰にも、何にも、邪魔されることなく」
お金持ちの家庭に生まれたものの、親から過度な期待を受けて虐待を受けながらひたすら東大合格を目指した主人公にとっての『幸せ』は「自分の道を進めること」なのだ。
それを読んだときハッとした。
そうか、「自分の進みたい道を進めること」って当たり前じゃなくて、恵まれていることなんだ、と。
『幸せ』ってすごく気付きにくい。
だって目に見えないから。
そして失ってから気付くことも多い。
私は病気になってから一気にいろんな幸せに気付けた。
睡眠薬なしで、すんなり寝付けて朝までぐっすり眠れることの幸せを知った。
寝たきり生活になって初めて好きなように体を動かせることの幸せを知った。
無職になって、住む家があることや両親の存在、働けることの幸せを知った。
歩けること、食べれること、空がきれいだと思える心の余裕があること、お風呂に入ったり歯を磨いたりと当たり前の日常動作ができること。
幸せのハードル低いと思うかもしれないけど、全部できなくなった私にとってみれば、そういう当たり前のことが幸せなのだ。
そして気付いてないだけで、もっともっと『幸せ』は隠れているんだと思う。
その『幸せ』を、人生を通していかに多く気付いて感じられるかが、その人の人生を大きく変えるんだと思う。
『幸せになりたい』のではない。
『すでに幸せである』と意識を変えてみる。
それはとても難しくて、辛いときはそういう風に考えられないかもしれない。
でも『幸せ』はきちんとある。
あとは、私たちがそれを『気付いて感じられるかどうか』が重要なのだ。
『幸せ』に形はない。そして正解もない。
最後にもう一度。
あなたにとっての『幸せ』はなんですか?
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