どんな理論よりも大切な本質。　　　　　真っ直ぐ立てれば全て解決する

みなさま　こんにちは

前回の記事で地面反力を得るためには

前提となる条件があるとお伝えしました。

実は、みなさまが取り組んでいる

他のスイングの問題点にも必ず

改善に向けた重要な条件があります。

簡単に説明すれば、いくら練習をしても怪我をしてしまえば

良いパフォーマンスが出せないのはお分かりいただけると思います。

怪我とは、病名が付いて初めて認識されるものですが

実は、良いパフォーマンスが出せる人とそうでない人には

動かしやすさという点で

それに匹敵するくらいの違いがあるのです。

今回のテーマ　である　『真っ直ぐ立つ』

すなわち良い立ち方をすれば、

それだけ健康的になり身体を自由自在に動かすことができます。

『真っ直ぐ立つ』とは

アドレスで目標に向かって

真っ直ぐ　という意味ではありません。

もっと大きな意味です。
（もちろん、結果としてアドレス時の目標への立ち方も良くなりますが）

タイガーウッズの言葉

タイガーウッズが2019年に来日した際のイベント内での

司会者との会話や大学生への指導はとても興味深い内容でした。

練習で意識すべきことを聞かれた、

タイガーは

・毎ショットごとにどんな軌道の球を打つかに明確にイメージすること

・常にバランス良くスイングすることを心掛け、クラブの芯に当てること

・芯に当てることが一番難しいことだが、とにかく大切である

と答えていました。幼い頃からの父親の指導でもあったようです。

すごくシンプルだと思いませんか？

これがもし、日本のマンツーマンのゴルフレッスンなら

生徒さんは、物足りないと感じるかもしれませんね。

機器の発展と現在のゴルフレッスン

現在、カメラの普及や機器の発展により

スイングスピードとミート率　とクラブ軌道、フェイス面

の数値により、どのようなボールが飛んでいくか

把握できるようになりました。

そして、そこから逆算して

トップの位置やフェイスの向き

ボールに対しての身体の位置や向きなど

スイングの理想を可視化できるようになりました。

全盛期のタイガーウッズのスイングをお手本とするならば

理想のスイングを、そのシンプルな意識で自然に作り上げた

ことになりますが

その秘訣は、まさにタイガーが
イベントで話した内容そのものだったのです。

何故なら

スイングデータは
バランスという抽象的な概念を具体化したもの

だからです。

よくレッスンでも見られる

理想よりもクラブの軌道がインサイド（アウトサイド）過ぎるとか

身体が左に傾き過ぎているとか、前傾の角度や

腕の角度や頭の位置などのアドバイスは、

バランス良くスイングして芯で捉えるという抽象的な

指導の代わりに、誰でも分かりやすく理解できるように

具体的に説明されているのです。

ここではっきりさせておきたい事は

分かりやすさ＝正しさではない

ということです。

現代の通信機器が全世界で普及した決定的な要因は

かつて99.9999%の人々が理解できなかった難解な理論を

物理学者が発見したことです。

機械ならば、わたしたちが仕組みを理解していなくても、

その恩恵を享受できますが

優れたパフォーマンスをそれぞれの身体で再現することは、

それとは異なります。

タイガーウッズの感覚を頭と身体で理解する必要があるのです。

全ての人が経験したことのある

頭ではやるべきことは分かっているのに体現するのは難しい

という現象は、このようにして起こります。

木を見て森を見ず　　

本来、本質的な課題が改善されれば

全ての問題が解決することが理想ですが

問題を細分化して、ポジションごとに形を作る練習に取り組むことで

余計に複雑になり、本質を見失う事態に陥っていないでしょうか？

昨今のゴルフレッスンでは